子どもには勉強する理由も、キチンと生活する理由もない
まず知っておかないといけないのは、子どもには勉強する理由も、メリハリよく生活する理由も、あまりピンときてないということ。
親や先生に言われるからしかたなくやっている状態。これではなかなか自主的に取り組むようにはなりません。
大人でも子どもでも。自分で学びたいことを見つけて、それを勉強することが楽しい人は、放っておいてもどんどん学び始めてしまいます。
たとえば電車好きな子なんて、親が止めても電車について調べ続けたり。うちの子どもが通う学校にも、筋トレ好きな子や、政治マニアな子、漫画を描くのが大好きな子など色んなことに夢中になっている子どもたちがいます。
ですが、学校の勉強や受験勉強など「自分で決めたわけじゃない学び」は、どうしても後回しになりがち。
それよりも、ゲームをしたりYouTubeを見ている方がずっと楽しいのは当然です。
遠い未来の目標より、「いま」が大事
とはいえ、ずっと自堕落に生活されても困ります。勉強だってしないと困るし、いつまでもゲームばかりしているわけにもいきません。
大事なのは、ゲームやYouTubeが悪いわけじゃない、ということ。
ゲーム好きが講じてプログラミングを学び始める子もいますし、YouTubeから様々な知識を得ることもできます。
問題は、メリハリがないこと。そして、それをもう少し突き詰めてみれば能動的な生き方じゃなく「受動的な生き方」になってしまっている点です。
ゲームもYouTubeも能動的に取り組めば、そこから得られることも多い。ですが、何となくダラダラと時間を潰すようにしていれば、ストレス解消にすらならず、むしろイライラしたり怒られたり、無意味に時間を溶かすだけになってしまうでしょう。
ところが、子どもは(大人も)遠い未来のために目標を定めてがんばるというのは、相当むずかしいのです。
2年後の受験のために、今を犠牲にして勉強にはげむと言うのは、かなり強い目的意識がなければできません。
では、趣味や勉強に熱心になっている子に共通しているのはなんでしょうか。
それは、そのことをやっている「いま」が楽しい、ということです。
「勉強」を教えるよりも「夢中になる姿」を見せる
子どもが自発的に学んでいる家庭に共通しているのは、親が子どもと一緒になって夢中になっていることです。
たとえば、あるパパ友さんは、子どもと一緒に毎日1時間勉強するのだと言います。
それは、パパが勉強を見てあげるのではなく、パパはパパで自分の資格の勉強をとなりでしているのです。そして子どもから質問があれば教えてあげる。こうして、一緒に夢中に勉強する時間をつくることでメリハリが生まれていると言います。
それに感銘を受けて、わが家でも同じように取り入れて実行しています。
子どもを変えるのは「言葉」じゃなく「環境」
口だけでいくら「勉強しなさい!」「ゲームを辞めなさい!」と言っても、なかなか習慣は身につきません。でも子どもの「環境」を変えると、少しずつ習慣は変わってきます。
たとえば、習い事をはじめたらそれに夢中になるようになったとか、塾を変えたら勉強するようになった、というのはまさに環境の変化です。
ですが、僕たち「親」も子どもにとっては大きな「環境」の一部。親が本気になって学び始めたり、夢中になる姿を見せると、子どもだって感化される。
家族みんなで学ぶ姿勢を、親である僕たちからはじめてみましょう。