教えてくれたのは……医療法人 春陽会 サクラクリニック
高血圧や糖尿病などの生活習慣病を中心に、禁煙や認知症の治療を積極的に取り組んでいる医療法人春陽会 サクラクリニック。「質の高い医療」「説明を大切」にをモットーに、地域に根ざした医療を目指し、循環器、在宅医療、漢方を使った医療、管理栄養士や健康運動指導士と力を合わせて栄養指導や運動指導も積極的に取り組んでいる。
ズッキーニときゅうりは栄養が違う?
きゅうりとズッキーニはどちらもウリ科の食物で、90%以上が水分です。ズッキーニの方がカリウム・ビタミンC・ビタミンB1・B2・B6が多く含まれています。また、健康効果にもそれぞれ特徴があります。
【きゅうり】の健康効果
免疫力を高める
きゅうりに含まれるβ-カロテンは皮膚や粘膜を丈夫にし、免疫力を高める働きがあります。また体のサビにつながる活性酸素の発生を抑え、取り除く抗酸化作用もあるためアンチエイジング効果が期待できます。
腸内環境を改善する
きゅうりには不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれています。食物繊維は善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やす働きがあるため腸内環境の改善にもつながります。
【きゅうり】の栄養を逃さない調理のコツ
1. 生で食べる
きゅうりは生で食べることで、ビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素を逃さず摂取することができます。
2. ぬか漬けで食べる
きゅうりをぬか漬けにして食べると、ぬか床に含まれる栄養素がきゅうりに移行します。生のきゅうりには少ないビタミンB群も一緒に摂取することができるのでおすすめです。
【ズッキーニ】の健康効果
むくみ防止・高血圧予防
ズッキーニに含まれるカリウムにはナトリウムを排泄する役割があり、むくみを防いだり高血圧を予防したりする効果があります。また、カリウムはナトリウムとのミネラルバランスを調節する働きがあります。水分不足や、ミネラルバランスの崩れが引き起こす足がつる現象も予防することができます。
健康的な肌を保つ
ズッキーニに含まれるビタミンCにはコラーゲン生成を助け、メラニンの生成を抑える働きがあります。夏場や日焼けしやすい時期に積極的に摂取することで、健康的な肌を保つことができます。
疲労回復
ズッキーニのビタミンB群は特別多い量ではありません。でも、まんべんなくビタミンB1・B2・B6などが含まれており、主に三大栄養素(糖質、たんぱく質、脂質)の代謝をサポートします。ビタミンB群が不足するとエネルギーが作られにくく、疲れやすい・口内炎などの症状に繋がりますが、これらの症状を防ぐ効果があります。
【ズッキーニ】の栄養を逃さない調理のコツ
1. 皮ごと食べる
ズッキーニは皮の部分にβ-カロテン、ビタミンB群、ビタミンCなどの栄養が含まれてます。皮をむかずに食べたほうが、効率的に栄養を摂取することができます。
2. 油で炒める
ビタミンKやβ-カロテンなどの脂溶性ビタミンは、脂肪に溶けやすい性質があります。油で炒めると、吸収率を上げることができます。
3. スープで食べる
ビタミン B群やビタミンCは水溶性ビタミンのため、水に溶けだします。汁ごと食べられるスープにすると無駄なく栄養を摂取することができます。
いかがでしたか? 筆者は、きゅうりやズッキーニの栄養や健康効果を改めて発見できたように思います。栄養を逃さない調理方法を参考にして、健康的な献立を意識したいと思いました。皆さんも、ぜひ参考にしてみてくださいね!