教えてくれたのは……管理栄養士・関口絢子さん
料理研究家・管理栄養士・インナービューティスペシャリスト。「健康な体と豊かな心を育む食卓」をテーマに、季節の体の変化や旬の食べ物にフォーカスした食の知恵をお届けします。YouTubeでも体に優しいレシピや知識を発信。
フライパンひとつで作る、おいしいデザート
りんごがおいしい季節。りんごは、加熱することで健康効果がアップするといわれています。今回はりんごの魅力をしっかり引き出しながら、心も体も喜ぶスイーツをご紹介します。
りんごの栄養
りんごには、以下のような健康にうれしい効果があります。
- 皮に多く含まれるプロシアニジンは抗酸化作用が強く、老化対策に期待
- ポリフェノールには脂質代謝を促す働きがある
- 腸活にも効果的
りんごの皮や果肉の細胞壁には水に溶けにくい「不溶性ペクチン」や、その前段階の「プロトペクチン」が多く含まれています。加熱によりプロトペクチンは可溶性ペクチンへ変化することが報告されており、生で食べるより加熱したほうが効率よく体に働きかけるとも考えられています。
「焼きりんごケーキ」の作り方
りんごの種類はお好みで大丈夫ですが、食感をしっかり残したい場合は、煮崩れしにくい「紅玉」や「シナノゴールド」、「ふじ」などの品種がおすすめです。
材料
- りんご……1個(300g)
【生地】
- 米粉……100g
- 卵……1個
- 牛乳(または豆乳)……大さじ6
- メープルシロップ……大さじ2
- 米油……大さじ1
- ベーキングパウダー……小さじ1
※メープルシロップは、はちみつ(2割少なめの量)やオリゴシロップ、砂糖で代用可能です。
※はちみつを使用する際は、1歳未満の乳児には与えないでください。
作り方
1.りんごは四つ割りにして芯を取り、皮ごと薄くスライスします。
※皮には栄養もあるので、そのまま使うのがおすすめです。
2.クッキングシートを一度、くちゃくちゃにし、フライパンに敷きこみます。
※直径20cmほどのフライパンをご用意ください。
3.フライパンの底に、りんごを並べていきます。
フライパンの一番底に並べるりんごは、ケーキの表面になります。ここだけは、丁寧に並べてみてください。
内側に入れるりんごは、ざっくりとでOKです。
4.ボウルに粉類以外の生地の材料を入れて、よく混ぜます。全体がなじんだら、米粉を加えてさらにしっかり混ぜましょう。最後にベーキングパウダーを加えて混ぜ合わせます。
※生地の状態は、少し持ち上げるとトロッと落ちるくらいがちょうどいいです。フライパンの中で、生地がりんごとりんごの間にしっかり流れ込むくらいの柔らかさを目安にしてください。
5.りんごに生地を流し込みます。
※隙間を埋めるような感じで生地を広げていきます。
6.フタをして、弱火でじっくり焼いていきます。
7.10分ほど経ち、表面がかなり乾いてふんわり膨らんできたら、そっとひっくり返して焼きましょう。
クッキングシートを使えば、簡単に裏返せます。シートを敷いたら、ケーキをそっと持ち上げて、裏返してフライパンに戻します。このとき、形を軽く整えてください。その後、表面のクッキングシートをゆっくり外して、最後にふたをし、もう2〜3分、弱火で焼きます。
8.食べやすい大きさにカットして、お皿に盛りつけたらできあがりです。
今回は、フライパンひとつで手軽に作れる「焼きりんごケーキ」をご紹介しました。りんご本来の甘酸っぱさがそのまま生きています。りんごの果汁が生地にじんわり染み込んで、しっとりもっちりとした食感です。ほんとうに素朴でやさしい味わいのりんごケーキ。ぜひ、作ってみてください。
※こちらの記事は元動画の提供者さまより許可を得て作成しております。