あの一言、友達の悪意?娘の受け取り方?
小5の娘。「この間Aちゃんに『○○ちゃんって、意外と頭いいんだね』って言われた。何が嫌かわかんないけど、なんか嫌だったんだよね」とぽつりとこぼした。「冗談じゃない?」と言うべきなのか。でも、娘は傷ついているので重く受け止めるべきか。「そんな子とは付き合わないで」と言うほどのことではなさそうだけど、どう返せばよかったのだろう。
小学校中学年から高学年くらいになると、このような、“なんとなく嫌なやりとり”も増えてきます。
親としては、何をどのように子どもへ伝えていけばよいのでしょうか。
「悪口」と言い切れないから対応に迷う
相手を直接攻撃する言葉でなくても、何気ない言葉や態度が相手を傷つける場合があります。言った本人に悪気がなければ、受け取った側はどう捉えればよいのか迷うもの。
たとえば友達から、「え、そんなことも知らないの?」「冗談だよ。本気にした?」「○○ちゃんは優しいから、断らないよね」などと言われたとします。
軽く受け流す子もいる一方、一つ一つの言葉に傷つく子もいるでしょう。
特に高学年くらいになると、子どもは言葉そのものだけでなく、声のトーンや表情、前後の関係性まで読み取るようになり、深く考えやすくなります。
そのため「悪口じゃない」「冗談」と言われても、「でも嫌だった」という感覚が残ることがあります。
ここで親が難しいのは、相手の本当の意図を確認できない点。
だからこそ、親が見るべきなのは「相手が悪いかどうか」だけではなく、「この関係性の中で、わが子はどんな気持ちになっているのか」なのです。
一回の出来事であれば様子を見てもよいですが、同じようなことが繰り返される場合は、相手との関係性を見直す必要があります。
子どもが自分の気持ちに気づくために、親ができること
「誰が悪い?」ではなく「何が嫌だった?」に焦点を当てる
思いやりのある子ほど、「本当は私のこと嫌いなのかな」「わざと言ったのかな」と、相手の気持ちを考え続けます。
そんなとき一緒になって、「その子、どういうつもりだったんだろうね」と推測するより、「言われたとき、どんな気持ちがした?」と聞いてみてください。
「恥ずかしかった」
「馬鹿にされた感じ」
「また言われそうで嫌」
と、自分の感覚を言葉にすることで、何が嫌だったのか、少しずつ整理できるようになります。
まず自分がどう感じたのかを大切にすることが肝心なんですね。
「大したことない」「それは深刻」と親が決めつけない
子どもが「ちょっと嫌だった」と言ったとき、「それくらいなら気にしなくていいよ」など、大人の感覚で決めないことも大切です。
代わりに、「嫌だった気持ちを10点満点で表すと、どれくらい嫌だった?」「一回だけなら平気? 何回も続いたらどう?」と聞いてみてください。
すると、「一言は気になるけど、まだ大丈夫」「何度も続くなら離れたい」のように、子ども自身が境界線を考えられます。
“自分の許容範囲を知る”ための会話も必要なんですね。
「返す・離れる・相談する」の三択を考える
嫌なことを言われたときの対応は、「返す・離れる・相談する」の三択を軸に考えるのもおすすめです。
たとえば、
- 返す→ 「そういう言い方、私は嫌だな」と伝える。
- 離れる→休み時間は別の友達と過ごす。
- 相談する→ 先生・スクールカウンセラーに相談する。
その日の気分や相手との関係によって、選択が変わるのは問題ありません。
大切なのは、「我慢するか、戦うか」以外にも方法があると知っておくことなんですね。
人間関係が複雑になる時期、育てていきたいのは「嫌なことを言う子を見抜く力」だけではありません。
「私は嫌だと感じた」「嫌だと思ったら距離をとっていい、相談していい」と思える感覚も大切です。
子どもが曖昧な言葉や態度に傷ついたとき、自分の気持ちに気づき、適切に対処できる力を育てていけるといいですよね。



