頭痛いっていうけど、本当?
親御さんが似た症状を経験していると理解しやすいのですが、そうでなければピンと来ない方も多いはず。
ですが、思春期前後の子で、寒暖差があり不安定な季節や雨が多い時期に、頭痛を訴える子は年々増えているといいます。
特に、気温変化の激しさや爆弾低気圧の到来は、「気象病」や「天気痛」と呼ばれる頭痛に繋がります。
また、自律神経の不安定さが頭痛に繋がる子も多いんです。
朝起きられない、午前中が辛い症状が特徴の「起立性調節障害」も、頭痛を引き起こす原因となります。
頭痛はさまざまな疾患の兆候でもあるので、程度や頻度の重さによっては、医療機関の受診も検討してみてくださいね。
梅雨の時期、辛い頭痛とどうやって付き合えばいい?
頻度と程度を把握するために日記をつける
頭痛が何によるものなのか、レントゲンやCTでは原因が調べきれないものも多いです。
そこで、頭痛が本当に天気と関係しているのか、どのようなときに特に痛むのかを自身で把握する必要があるんです。
- 1日のどの時間帯に、どの程度頭痛があったか。
- その日の天気や気圧はどんな風だったか、前日との気温の変化は大きかったか。
- 気分の落ち込みはあったか。その程度は?
などを記録しておけるとよいでしょう。
まずは、“わけのわからないものに苦しめられている”感覚から、“理由がわかっているから大丈夫”になるのが大切。
そして、“自分でコントロールしている感覚”になっていけるよう、ぜひ始めてみてください。
事前の対処をもっておく
天気による頭痛は、市販の頭痛薬を飲んでもかえって悪化してしまうときもあります。
もちろん、自力でコントロールできれば一番いいのかもしれませんが、難しいときは身体に合う漢方やマッサージを見つけるのが有効です。
お守り代わりにもっておくだけでも、気持ちが楽になる子もいます。
また、日中に頭痛やだるさ、眠気があると、なんとなくだらだら夜更かしをしてしまったり、食事を抜きがちになってしまいます。
ですがそんなときこそ、自律神経を乱さないために生活習慣を整えるのが大切。
できる範囲でいつも通りの生活を心がけていくのがよいでしょう。
周囲が本人の辛さを理解する
天気と頭痛の関係性は少しずつ広まってきたものの、まだ理解されないケースも多いもの。
- 子どものときに頭痛なんて感じたことなかった。さぼりたいのでは?
- いじめとか、他に理由があって隠してるのかも。
- 少しの痛みなら我慢させた方がいいのかな。
親の視点で見ていると、子どもがなにか他の理由を隠してるかもしれないと感じやすいもの。
ですが、早い子は小学校低学年から天気の変化による頭痛を訴え、ただただ頭痛に苦しめられてる子は多いです。
いつまでも理解してもらえないと、辛くて仕方ないときに言い出せなくなってしまうかもしれません。
周囲からの理解が子どもにとって、何よりの支えになります。
ときに、学校に事情を説明したり、本人の辛さを代弁するのも必要。
学校からは特別な対応をするために、医師の診断書を求められる場合も多いですが、辛さの程度によっては一度考えてみてください。
数日欠席すれば大丈夫なのか、頻繁に遅刻や欠席があるため、オンライン授業や別室対応を求めるべきなのか。
学校のスクールカウンセラーや保健室の先生、主治医の先生と話し合いながら、フォローの方法を検討してみてください。