なんでも私に聞いてくる…。「主体性のない夫の家事」の裏にある“ダメ出しされない家事”への迷い

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 なんでも私に聞いてくる…。「主体性のない夫の家事」の裏にある“ダメ出しされない家事”への迷い

2023.06.12

「ひとり暮らし経験もあるし、家事がまったくできないわけじゃない」……はずなのに! 一緒に暮らし始めると、なぜか夫の家事は主体性を失っていく。 その理由のひとつに「ダメ出しされない家事」への迷いがあるようです。

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夫は、家事の正解がわからなくて迷ってる……!?

つい先日。わが家ではこんなことがありました。

「なんだか体調悪そうだね。今日はわたしがご飯つくろうか?」
わが家では僕が料理担当。でもその日は体調が悪く、妻が夕飯作りをバトンタッチしてくれたのです。

夫婦出典:stock.adobe.com

でも、その後いろんなことを聞かれます。

「ねえ、何作ったらいい?」「使った方がいい食材とかある?」「買い物行ったほうがいい?」「買ってくる物ある?」

などなど。
あんまりにもいちいち聞いてくるので「ちょっとは自分で考えてよ…」とつぶやいてしまいました。

同じようなことは料理以外でもあります。

掃除を頼めば、
「どこを掃除したらいい?」「掃除機掛けだけでいい?」「テーブルの下とかもやった方がいい?」
などなど。いちいち質問攻め。

聞かれる方は正直めんどうくさいのですが、これが妻にとっては大事なリスクヘッジになっているのです。

なぜなら、家事の正解は依頼した人の頭の中にあるから。
自分が主担当じゃない家事の正解って、本当にわからないものなんです。

家事の正解は、人次第

「家事の正解、なんて別にそんな難しいこと要求してない。『普通』にやってくれたらいいのに」

僕もそう思っていました。でも、ある時「正解のわからない家事の難しさ」を実感することがあったのです。
それは、友人の家でランチ会をやったときでした。

美味しくランチを食べ終え、「じゃあ、みんなで片付けしよう」となったとき。
僕は洗い終わった食器を「拭く」作業をしていました。
でも、洗いたての食器ってビショビショです。布巾はすぐに湿ってしまい、拭いても薄っすら湿り気が残る。
とくにグラスなんかは拭いても簡単には水気を拭ききれません。

家事出典:stock.adobe.com

わが家だったら「ま、この程度でOKかな」と食器棚にしまってしまいます。
けど「もうちょっとちゃんと拭いて欲しい」と思われるかもしれません。もしくは「そんな丁寧に拭かないでもいい」と思われるかも。

だから「布巾湿っちゃって、こんな感じだけど大丈夫?」と聞きました。

他にもしまう場所、布巾の種類(台拭きと食器拭きなど)など食器洗いひとつ取ってもわからないことだらけです。

「適当でいいよー!」と言ってくれるものの「適当」の塩梅がわからないのです。

こういうことって、家の外に出るとよくあります。
キャンプで料理をしていて、たまねぎの皮むきをお願いしたら「どこまでむきますか?」と聞かれたこともありました。
聞いてきたのは、普段家で料理をしているママさんです。たまねぎを初めてむいた子どもじゃありません。

カレーに入れる野菜の切り方だって、人によって様々です。

わたしの思う「普通」なんて、自分以外の人にとっては「へぇー」だったりするものです。

夫を家事から遠ざける「正解のわからない家事」の存在

家事出典:stock.adobe.com

ダメ出しされない家事をするには、細かく相手の思う正解をさぐっていかなくてはなりません。
これが、意外と気持ち的な負担になるのです。

そこを失敗すると、その家事はとたんに「気の利かない家事」になってしまいます。

「なんで、料理したあとこんなに洗い物だらけなの?」
「そうやって畳んだら、シワだらけになる」
「オムツのストックなくなったのに気づいたんなら補充しといてよ」

夫の「気の利かない家事」のエピソードは世間に溢れかえっています。

一方、その裏側では。
家事の正解がよくわからない。かといって細々聞きながらやるのも面倒。そもそも何を聞いたらいいのかすら、よくわからない。ってことも多いのです。


正解のわからない家事と、気の利かない家事は表裏一体。わが家のやり方を、一緒に決めていくことで、正解のわからない家事を減らしていけるかもしれません。

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