教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。自分自身が生きづらさを抱え、本当の自分と向き合った30年間の経験をベースに、心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。
怒りやイライラを態度に出してしまう理由
怒りの感情を態度に出してしまう人は、余裕がない人です。自分で感情を処理しきれないからこそ、押さえたくても態度に出てしまうのです。
だからこそ、口には出せないけど深層心理で「察して欲しい」思いが態度に出ます。理由について大きく3つの要素からお届けしていきましょう。
察してほしい
態度に出すことで、自分の余裕のなさ、ノーを言えない状態であることを察して欲しいタイプ。
自分の気持ちを言葉にせず、「周りに察しろ」と押し付ける特徴があります。
周りの人はこのような人に付き合ってあげてもいいですし、言葉で出さずに態度で出しているのだなと流してあげることをおススメします
自分の都合のいいことしか認められない
自分の都合のいいことしか認められない思考を持っているタイプ。
日々、思い通りにならないことはたくさん起こります。なのに「自分の期待通りでないと受け入れられない」と、イライラする頻度が高くなるのです。
思考の視野が狭い自分を正当化して、周りの意見に耳を貸さない、都合よく物事を解釈して協調性がないといった言動がみられるのが特徴です。
人より上に立ちたいと思っている
自分が人の上に立ちたい思いが深層心理にあると、安易な方法である「怒り」や「恐怖」で自分の支配下に置こうとする言動をとります。
このタイプは素直さに欠ける特徴があるので、自分から謝ることが少なく、思いやりに欠けた言葉になりがちです。上から目線の言動も多いのでわかりやすいです。
「怒りやイライラを態度に出さない人」との決定的な違い
決定的な違いは「自己認識の力」です。
自己認識の定義は、「自分の状態に気づいていること」。
イライラしている人は、感情に引っ張られていて冷静な判断、つまり事実をありのままに見る余裕が奪われてしまう。
余裕がある人は感情を整理できるので、「いま怒りを感じているな、どこで腹が立ったのだろう」と期待通りの状態でなくても、分析ができます。
それから、怒りを自分でコントロールできると知っているので、次するべきことに集中できます。
怒りの感情に引っ張られてしまう人は、自分で感情の処理ができないので、「今こんな状態な自分かわいそう、わかって欲しい」という態度を優先させて周りを巻き込みます。
感情に引っ張られてイライラを出している人は、人間関係に1番大切な信頼が失われますし、そんな自分に落ち込んでしまって何もいいことがありません。
まず、怒りやイライラが出てきた瞬間に、気づく・分析する、自分なりの感情の対処法を知っておくと冷静な対処法を、能動的に選択できるようになりますよ。