教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。自分自身が生きづらさを抱え、本当の自分と向き合った30年間の経験をベースに、心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。
「相手によって態度を変える人」の理由と特徴
どんな人にも平等に接することができる、そんな人が立派だとは分かっているけど、人間である私たちはついつい忖度したり、媚びたりする自分が出てくるのも事実です。態度に出る人と出ない人は何が違うのかを考察しています。
どのようなシーンで態度を変えるのかで、背景にある理由や特徴を分けることができます。
多いパターンはこのようなシーンです。
1)異性の前&好きなタイプかどうか
同性の前と異性の前で態度を変えるのは、モテたい、チヤホヤされたい思いの表れで異性から自分の欲求を満たしてもらいたいためにこのような態度をとってしまいます。
自分の好きなタイプの相手だけあからさまに態度を変える人は、自分を恋人として選んで欲しい欲求が出てしまいます。
2)えらい人の前で態度を変える
急に愛想がよくなったり、いつもなら反論するのに素直に聞き分けのいい人になったり……こういった人たちは“損をしたくない・権力にあやかりたい”欲求でこのような態度をとってしまいます。
いずれも共通しているのは、自分をよく見せたい。良いと思ってもらいたいという心理がこのような態度にさせています。
反対に自分にとって良いものが得られないと思うと、いい態度を見せる必要はないとあからさまな態度で接することもあります。
3)立場が弱い人や気に入らない人の前で態度を変える
自分より下の役職の人や、立場が弱い人にマウントをとったり攻撃したり。媚びる人とあからさまに態度を変えるパターンもあります。
正直周りの人たちも気持ちがいいものではありませんよね。
こういった場合は、自分を上に見てもらいたい、自分なりの尺度で他人と比較して上だと自己満足したい欲求がありますが、無意識の中では自分に劣等感があります。
「相手によって態度を変えない人」との決定的な違い
相手によって態度を変える人は、常に「損か得か」を計算していて、相手と自分を比較している“余裕と自信がない人”。
態度を変えている自分を周囲の人に見せてしまうことで、信頼と品格を失います。
この2つは人間関係で一番大切なものですよね。ですから、態度を変えると信用を失い、同じような扱いを周りからも受けてしまうことになります。
反対に、態度を変えない人は、自分も相手も同じくらい素晴らしいと思っているからこそ、平等に接することができる“器の大きい人”です。
他人を大切にできる人は、常日頃から自分にも尊敬と丁寧さを持って接している人でもあります。態度を変えてしまっている人は、この機会にいつも“愛想のいい自分をみんなに見せる”ように変化させない訓練をすれば一石二鳥です。
信頼を失う人か、人と関わりながら信頼も人望も集める人になりたいのか。改めて自分に問いかけてみてくださいね。