子どもには夫婦喧嘩を隠さないといけない?
結婚前から気になっていた夫のお金の使い方。子どもが生まれてから落ち着いたかと思っていたのに、こっそりと趣味にお金を使い続けていたことが判明。子どものために貯金を頑張ろうと話していたのに無駄遣いしていたことに加え、こそこそと隠れてお金を使っていたことにも腹が立つ。子どもの前では喧嘩してはいけないとわかっていても、顔を見るたびに嫌気がさして、つい言葉が強くなってしまう。
夫婦喧嘩の頻度や激しさ、やり方はご家庭によってそれぞれ。
多くのご家庭では、気持ちのすれ違いやコミュニケーション不足などから、多少の夫婦喧嘩はあるかと思います。
夫婦のいざこざは子どもに隠さないといけないと考える方もいますが、夫婦喧嘩の種類ややり方によっては、家族にとって必要な夫婦喧嘩もあります。
今回は、夫婦喧嘩のよい側面と、子どもにとって辛くなる側面を考えてみます。
夫婦喧嘩を見せることの「メリット」
家族の中では喜怒哀楽を見せてもよいと思える
母親だから、父親だから、しっかりしないとと考える方は多いよう。たしかに子どもの前だからと、落ち着いた優しい親であろうとするのは素晴らしいことです。
一方で、家族の前では外では見せていない喜怒哀楽を見せるのも大切。家族には泣いたり、怒ったり、ときに恥ずかしい表情も見せていいんだという安心に繋がります。
相手に気持ちを伝える必要性を感じられる
夫婦であっても、親子であっても、傷ついたり傷つけられたりするときもあります。「~をされたのが嫌だった」「~のとき寂しい気持ちがした」「~を見て悲しかった」など。気持ちを素直に相手に伝える場面を見せるのは、子どもにとってよい影響もあります。
嫌なことは嫌とはっきり言っていい、気持ちを言葉にしないと相手に伝わらない。親の背中を見て、子どもが学ぶことができるんです。親だからといって肩ひじ張りすぎず、人間らしい側面や失敗も見せていけるといいですよね。
謝り方、仲直りの仕方を学べる
子どもには仲直りする姿を見せるのも大切です。大きな諍いやすれ違いの場合は難しいかもしれませんが、喧嘩の原因が子どももわかっているようなときは仲直りの仕方を見せられるとよいでしょう。
素直に謝ったり、相手の好きなものを用意したり、「次からはこうする」と改善策を伝えたり。そして謝られた側は許し、相手の反省を受け止める姿勢を示していけるとよいでしょう。
子どもにとって「辛い」夫婦喧嘩
親の気持ちが切り替わらない
子どもにとって辛いのは、家族の重い雰囲気がずっと続いたり、親の不機嫌を目の当たりにすること。親としては普通に接しているつもりでも、ため息や落ち込んだ表情など、子どもは親をよく見ています。
親も一人の人間なので、気持ちをすぐに切り替えられないときもあるでしょう。しかしそのようなときは、無言で子どもに汲み取らせるよりは言葉で伝えるのがおすすめ。
「ママちょっと今は元気ないけど、しばらくしたら落ち着くと思うからごめんね」「パパ今ちょっとイライラしちゃうから少しだけ休むね。すぐ戻ってくるね。」など、不穏な空気にし続けるよりは、はっきりと伝えたほうが子どもの負担が軽くなります。
夫婦の愚痴を言われる
夫婦のどちらか一方、もしくはそれぞれが子どもに愚痴を言ってしまうと、子どもはストレスを感じやすくなります。
もちろん愚痴にも種類があり、軽く冗談ぽく言える程度であれば問題にならないときもあります。
判断の目安としては、本人の前で言えるものかどうか。「パパって〇〇なところあるから嫌になっちゃう」「ママの〇〇は昔からだからなあ」など。仮に子どもが「ママ(パパ)がこう言ってたよ」と言っても、大丈夫な範囲であれば多少はよいでしょう。
ですが、子どもに口止めをしなければいけないほどの愚痴はなるべく避けたほうがベターです。
ときに喧嘩しても、雨降って地固まる関係性を見せていけるといいですよね。