教えてくれたのは……Confinkle Business Studio合同会社 石守芽以さん
オランダ在住の心理カウンセラー&人事コンサルタント。女性と子どものメンタルヘルスの専門家として、様々な企業や学校においてカウンセリングやコミュニケーション研修等を行っている。一児の母であり、仕事と家事・育児の両立に奮闘中。趣味は愛犬の散歩。
相手を傷つけてしまったときには「伝える順番」を意識する
前回の記事では、「相手のため」を思ったアドバイスするときに気をつけるべきポイントについて伺いました。
いくら気をつけていたとしても、自分の発言で相手が傷ついたり空気が悪くなってしまったりして、「しまった……。」と思うこともありますよね。石守さんによると、フォローする際は“伝える順番”がポイントになるそうです。
石守さん:悪気なく言ってしまった後、相手の顔を見て「言い過ぎた」「まずかったかな」と後悔することもありますよね。もちろん反省することは大切ですが、肝心なのは相手へのフォローです。相手がなぜ気分を害したのか、相手の立場で考え、寄り添う言葉をかけてください。
伝える際は、
- 「謝罪」
- 「相手に寄り添う言葉」
- 「発言の意図」
の順が望ましいです。例えば、「ごめんね、〇〇さん(相手)は一番良い方法を探している最中だよね。私も同じようなことがあったから、つい気になっちゃって」といった伝え方です。相手の機嫌や発言の内容次第でリカバリーの難易度は変わりますが、リカバリーの目的は自分の発言を正当化することではありません。傷ついた相手のフォローや良好な関係の維持・回復を優先させましょう。
良好な人間関係を長く続けていくための「2つのコツ」
人によって環境が大きく異なることが特に多いとされる40代女性。40代女性が良好な友人関係を築くためには、お互いのバランスをとることが大切になってくるのだと石守さんは言います。2つのコツを教えていただきました。
相手が話したいことを話せる環境をつくる
石守さん:あなたが「また会いたい」「仲良くしたい」と思える人は、どのような人でしょうか。一緒にいて楽しい人や、価値観が近い人とは良い関係を築きたいし、一緒にいる時間を相手にも楽しんでもらいたいですよね。会話の中で配慮するポイントは、相手が自分と同じか、それ以上に話しているかです。つい楽しくなって自分ばかり話していることに気づいたら、相手が好む話題を振ったり、近況を尋ねたりと、相手が話したいことを話せるようにしましょう。
相手の負担にならない「会う場所」や「連絡の仕方」を選択する
そして、意外と友人関係が長続きするかどうかの分岐点となるのが、会う場所や連絡の仕方です。40代女性は仕事や家族構成、経済力など、さまざまな要因によって、ライフスタイルのばらつきが大きい年代だと言えます。都合の良い時間や場所など、お互いの希望を確認した上で決めたいところですよね。
相手の予算感が分からない場合は、予算が異なるお店を複数提示し、選んでもらっても良いと思います。また、できる限り連絡する時間は夜中を避け、返信が来る前に何度も連絡しないなど、相手の負担にならないように注意しましょう。
よりよい関係を築くためには、自分本位ではなく、相手のことを尊重することが大切なのですね。次回の記事では、「良好な人間関係のために会話で気をつけること」や「距離を置きたい場合のコミュニケーション方法」について、ご紹介します。