1. 児童手当やボーナスは“教育費口座”に直行
教育費のピークに備えるなら、事前に貯めておく仕組みづくりが大切です。
- 児童手当は、全額を教育費専用口座に貯金
- ボーナス時には、3〜5万円だけでも先取り貯金
- 学資保険やNISAを活用してコツコツ準備
児童手当は、使わずに高校卒業まで貯金をすると約234万円貯まります。月1万円でも貯金をコツコツ続けると18年間でまとまった金額になります。ポイントは「余ったら貯める」ではなく、“先に教育費に回す”習慣を作ることです。
2. 習い事・塾代は“目的を決めて取捨選択”
教育費が膨らむ最大の理由は、習い事や塾代の増加です。
- 習い事1つあたり5,000円でも、3つで月15,000円
- 年間にすると18万円、兄弟がいればその倍以上
対策はシンプルです。
- 本当に続ける習い事だけ残す
- 季節講習や模試は「目的があるものだけ」受講
- 通塾と通信教育を組み合わせてコストダウン
「なんとなく続けている習い事」を見直すだけで、年間数万円単位の節約につながります。
3. オンライン塾や通信教育を活用
教育費を抑えつつ学習効果をキープするなら、オンライン塾や映像授業が有効です。
- 月数千円から始められる
- 通塾より交通費・教材費がかからない
- 自宅で学べるので送り迎えの負担がゼロ
- 体験授業で子どもに合うか事前に確認できる
「全部通塾」ではなく、オンラインを組み合わせるだけでも、年間数万円の節約が可能です。
高校は“無償化”になったけれど……
今後大きく変わるのが 高校授業料の無償化 です。令和8年度から、国の「就学支援金」により、世帯の所得にかかわらず国公立・私立ともに授業料が実質的に軽減されるようになりました。さらに東京都や大阪府など一部自治体では、独自の上乗せ支援により私立高校も実質無償化が進んでいます。
ただし注意したいのは、対象はあくまでも「授業料」だけという点です。
- 入学金
- 制服や教材費
- 部活動費や修学旅行積立金
こうした費用は自己負担であり、入学時にはまとまった資金が必要になります。
さらにもう一つ気をつけたいのが、心理的な支出の膨張です。授業料が無償化になった安心感から、塾や講座を増やしてしまい、かえって教育費が膨らんでしまうご家庭も少なくありません。
教育費が膨らまないための3つの注意点
- 優先順位を決める:「絶対に必要なもの」と「なくてもよいもの」を家族で話し合って線引きしましょう。
- “他の子もやっているから”で決めない:周囲に合わせると教育費はどんどん増えます。子どもの将来像や本人の希望を軸に選択することが大切です。
- 固定費化しない:塾や習い事は“とりあえず継続”しがちですが、毎年見直しを。必要のないものを続けるのが一番の無駄になります。
教育費が足りないときは?
どれだけ準備をしていても、教育費のピーク期には「貯金だけでは足りない」ということもあります。そんなときに頼れる制度が奨学金や教育ローン です。
給付型奨学金(返済不要)
- 日本学生支援機構(JASSO)や大学独自の制度
- 所得基準を満たせば返済不要で利用できる
貸与型奨学金(返済あり)
- 無利子と有利子の2種類
- 卒業後に返済を始められる仕組みもあり
教育ローン(日本政策金融公庫など)
- 入学金や授業料などまとまった支払いに対応
- 金利は銀行より低めだが、在学中から返済が必要
FP目線の注意点
- 奨学金や教育ローンは「借りる」もの。将来の返済負担を見通したうえで、借入額を「卒業後の想定年収の範囲内」にする
- 子どもが返済するのか、親が一部支援するのかを明確にすることが大切です。
まとめ:教育費は“先手と工夫”で乗り越えられる
教育費のピークは避けられませんが、
- 首都圏では「中学受験」からスタートする場合が多い
- 地方では「高校・大学進学」が教育費の山場
という違いを意識しつつ、
- 先取り貯金で備える
- 習い事や講習は目的を明確にする
- オンライン塾などを上手に活用する
- 不足時は奨学金や教育ローンを計画的に使う
- そして、親の心理で教育費が膨らまないよう注意点を意識する
この工夫を意識するだけで、家計への負担はぐっと軽くなります。
そして最後に大切なのは、これからのお子様の進学プランを、家庭でよく話し合うことです。
「どこまで教育費をかけるのか」「子どもがどう学びたいのか」を共有しておくことが、教育費と家計のバランスを守る一番のカギになります。