毎晩止まらなくなる正解探しと反省会
毎晩子どもたちが寝たあとは、スマホで情報収集やAIに相談するのが習慣に。SNSで「子どもが宿題をしないときの声かけ」「自己肯定感を下げない関わり方」を見ては、“全然できてない”と落ち込み、AIに「小学生男子への関わり方最適解」を聞いて、“そんなうまくできるわけない”と少しイライラしたり。正解はどこにあるんだろうとモヤモヤして、眠りにつく毎日に疲れてきた。
今の育児は、「情報がない不安」より「情報が多すぎる不安」の時代。
特に、小学校高学年くらいは思春期・反抗期の入り口です。真面目な方ほど関わり方を間違えたくない気持ちが強く、正解を探し続けてしまいがちです。
臨床の現場では、「SNSや育児サイトで学んで、その通りにしているのにうちの子には通用しない」という親御さんの声もよく聞きます。
親御さんが悩んでしまうのももっともですが、子どもにとって一番つらいのは、親が本音で話していないこと、受け売りの正論ばかりを伝えられてしまうことです。
ネットに書いてある最適解を求めるのではなく、目の前のわが子と向き合う時間をどのように作っていくのがよいでしょうか。
つい目にしてしまう育児コンテンツと距離を取る方法
情報に「時間制限」をかける
まずおすすめしたいのは、調べる時間を決めること。
「寝る前の10分だけ」「AIに聞くのは2回まで」と区切ることで、情報が判断力を奪うのを防げます。
それ以上迷い始めたら、いったん調べるのをやめて、「自分はこの子にどう関わりたいんだろう」と、自分の言葉で考えてみるのがおすすめです。
SNSやAIが語る100点の関わりではなく、50点の本音で関わる時間も子どもにとって大切なもの。
失敗しても、うまくいかなくても、本音で関われた自分を労ってあげてください。
声かけの“型”をいくつか持っておく
情報を手放す不安を減らすために、自分なりの定型フレーズを一つ決めるのも有効です。
「どう声かけたらいい?」「こういう場合は?」と悩んでしまうと、スマホを見る手を止められなくなります。
たとえば、
- 「どうした?」
- 「今、何が一番イヤ?」
- 「手伝えることある?」
大切なのは内容ではなく「関わろうとしている」姿勢。
どんな場面でも使える言葉を数個持っておくと、「正しい声かけ」を探さなくて済みます。
うまくいかなかった日は“振り返らない”
その日の関わりがうまくいかなかったとき、AIに相談して答え合わせをする人も増えているようです。
しかし正解探しを始めると、自己否定ループに入りやすくなります。
うまくいかなかった日は、「今日は疲れてたな」「明日はしつこく言わないようにしよう」と修正点を一つだけ考えて終わりにしてください。
振り返りをやめて、ゆっくり休むのも立派なケアです。
情報を手放すと、子どもの本音が見えてくる
情報を手放し、考えない時間を作ることは、無責任になることではありません。
親が自分の感覚で関わり始めると、子どもも「評価されている」より「見てもらえている」と感じやすくなります。
借り物の言葉ではなく本音で関われるようになると、多少不器用でも親子関係に変化が生まれ、子どもの本音や特徴も見えてきます。
情報過多の時代だからこそ、完璧な親より、迷いながら関わる親でいること。
それが、思春期に向かう子どもにとって、いちばんの安心材料になるんですね。



