「反抗期がない穏やかな子」を持つ親が知っておきたい“3つのこと”

家族・人間関係

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2026.05.22

臨床心理士・公認心理師のyukoです。最近、顕著な反抗期が見られない子が増えているそう。実際、「反抗期がないと、大人になってこじれるのでは?」と気にされる親御さんの悩みもよくお聞きします。最近の子どもの反抗期の現れ方や、反抗が見えにくい子との接し方を考えてみます。

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反抗期がないまま育っても大丈夫?

中2の息子、思春期真っただ中。のはずだが、わかりやすい反抗期がなく、来る気配もない。反抗期というと、口答えしたり、物を投げたり、口調が荒くなったりするイメージがあったが、息子は毎日穏やかに淡々と過ごしている。成長するにつれて、怒られる前に回避する術を身につけ、衝突することはほとんどなく、返事は「別に」「普通」「いいよ」ばかり。少し距離がある感じがするけど、こういうものなのかな?

勉強中のこども出典:stock.adobe.com

反抗期は、親から自立するための一過程であり、成長のための大切なステップです。
しかし最近の子どもたちは、かつてのような激しい反抗(壁を殴る、「うるせえばばあ」といった暴言など)を見せないことが増えています。
中には、“反抗期がないと、大人になってこじれるのでは”と不安になる親御さんも。

最近の子どもの反抗期の現れ方や、接し方を考えてみましょう。

なぜ今、「わかりやすい反抗期」が減っているのか

もちろん子どもによって反抗期の現れ方はそれぞれなのですが、全体的に見て昭和や平成にイメージされたような「わかりやすい反抗期」は減ってきている印象があります。

考えられる理由の一つは、親子関係の変化です。
今は「話を聞く」「気持ちを尊重する」といった関わりが広がり、昔よりも親子の対立構造が弱くなっています。
その結果、激しくぶつかり合うのではなく、関係を保ちながら距離を取るスタイルが増えているようです。

二つ目は、子どもの対人感度の高さです。

  • 空気を読む
  • 場を乱さない
  • 関係を壊さない

学生たち出典:stock.adobe.com

上記のような力はソーシャルスキルとして、近年教育現場でも重視されてきました。
ソーシャルスキルが身についている子ほど、衝突して自己主張をするよりも、調整や回避を選びやすくなるんです。
その結果、親の前でも激しく感情的になる機会が少なくなるんですね。

共感や柔軟性が重視される社会は家族の形にも影響しています。
親子関係においても、調和や合理性、感情の省エネなど、令和らしい価値観が作用して「わかりやすい反抗期」が減ってきているといえるでしょう。

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反抗が見えにくい子とは、どう関わったらよい?

反抗が見えにくい子に対しては、「楽だからそのままでいてほしい気持ち」と「もっと主張してほしい気持ち」の両方を持ちやすいもの。
子どもが、“主張=衝突=面倒なもの”と回避し続けていると本音が見えにくくなってしまいます。
なのでコミュニケーションを少し工夫してみるのがおすすめです。

1.考えの幅を広げる関わりを加える

「こう考える人もいると思うけど、どう思う?」
「違う考えでも全然いいよ」
「今選ぼうとしてる道のメリット・デメリットは?」

人に合わせる・既存の選択肢から選ぶだけでなく、他の道もあると視野を広げられる問いかけがあるとコミュニケーションが柔軟になってきます。

会話する親子出典:stock.adobe.com

2.すぐにまとめず、「迷っていい時間」をつくる

「で、どっちにするの?」と回答を急ぐのではなく、「まだ決めなくてもいいから、今どんな感じか教えて」と経過を共有するのも大切。
反抗しない子は、正解を選ぼうとしたり、「こっちでいい」と無難な選択をしやすいことがあるんです。
途中の状態・迷っている状態を認めることで、自分の考えに気づきやすくなっていきます。

3.「違っても大丈夫」と実感する機会をつくる

たとえば

  • 旅行で行きたい場所が家族でバラバラ→話し合って計画する
  • 週末の過ごし方が合わない→別々で過ごすのではなく、週ごとにお互い合わせてみる
  • 習い事の方針が親子で一致しない→子どもの意見を優先してみる

このとき、家族の中の‟なんとなく”を一度取り払ってみるのがポイントです。
“なんとなくパパに合わせる”、“意見がずれたときはなんとなく多数決で決める”
家族の中の‟なんとなく”を取り払い、「違っても大丈夫だった」と実感する機会を作っていくのが大切です。

表立った反抗が少ない子は、ぶつからない形で親と距離をとっていくことが多いです。
大切なのは反抗を引き出す関わりではなく、「考えが違っても親子は変わらない」と実感を持ってもらうこと。
違ってもいい、受け入れてもらえると感じていけると、親から安心して離れていけるんですね。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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