「すごい!」が逆効果?子どもが挑戦したくなる“3つの声かけ”

家族・人間関係

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2026.04.05

臨床心理士・公認心理師のyukoです。褒めて伸ばす教育が浸透し、褒め上手な親御さんは増えてきました。しかし一方、「すごい!」と褒められることをプレッシャーに感じて挑戦を恐れる子もいます。成功したあとの声かけが、失敗を恐れる子と新たな挑戦に向かう子を分けるんです。どのような言葉をかければ、子どもは次の挑戦に向かいやすくなるのでしょうか。

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“褒めて伸ばす”がうまくいかない現象とは?

算数のテストで90点を取ってきた小4の息子。褒めて伸ばすチャンスだと思い、ここぞとばかりに「すごい! やっぱりできる子だと思ってたよ!」と伝えた。勉強は好きそうだし、得意なことを伸ばしてほしいと思い、「前話していた学習塾に通うのはどう? もっと楽しく勉強できると思うんだけど」と話すと、「塾に行ったら自分が“できる子”じゃなくなるから嫌」と言われた。上を目指す心はどう育てていけばいい?

悩む母出典:stock.adobe.com

褒めて伸ばす。できたことに注目して褒める。
多くの育児書で当たり前のように言われていることですし、もちろん意味がある行為です。
しかし、褒め方やタイミング、子どもの気質との相性によっては、うまくいかないケースもあるんです。

たとえば、

  • すごい! さすがママ(パパ)の子!
  • やっぱりできる子だと思ってた。
  • 天才じゃん。

どれも愛情のこもった声かけで、必ずしも間違いではないのですが、子どもによっては消極的な受け取り方をする場合もあります。

  • 失敗したら“できる子”じゃなくなってしまう。
  • 良い結果でないと期待を裏切ってしまう、がっかりさせてしまう。
  • 次も同じ結果を出せるかな。

努力や挑戦の結果に、毎回評価が付随すると、「自分の評価が落ちる・変わるのが怖い」気持ちになってしまうことがあります。
評価を恐れるようになると、勝てる相手・解ける問題・できそうな挑戦にしか手を出さなくなるもの。

よかれと思って成功を称賛しすぎると、逆に挑戦を恐れる子になってしまうんですね。
では、どのような声かけが「次の挑戦」に役立つのでしょうか。

次の挑戦に繋がる“3つの声かけ”

成功したとき、よい結果だったときに、褒める声かけをやめる必要はありません。
しかし、ときに「次の挑戦に繋げる声かけ」も取り入れると、子どもが評価ばかりにとらわれず、よい塩梅で自信をつけていけるでしょう。

「どうやって頑張ったの?」

  • 試合で活躍したとき→どんな練習を頑張っていたの?
  • テストで良い点を取ったとき→どんなふうに勉強していたの?
  • 難しい問題を解いたとき→どうやって考えたの?

会話する親子出典:stock.adobe.com

このように問いかけると、子どもは自分の努力の過程や考え方を説明し始めます。
すると頭の中では、「成功=能力」ではなく、「成功=工夫や努力の結果」という理解が育ちます。

  • 成功したら→次も頑張ってみよう
  • 失敗したら→今回はやり方が合わなかった、別の方法を試そう

と考えられるようになるんですね。

「難しかったところはあった?」

褒めて終わるのではなく、もう一歩踏み込んで「未完成の部分」に触れるのも大切です。

  • 「手こずった分野はあった?」
  • 「うまくいくまでにどれくらい繰り返し練習した?」
  • 「最初うまくいってなかったよね。どんなふうに工夫した?」

この問いかけも、「できた=才能」ではなく、「できた=試行錯誤の結果」という理解を促します。
「そんな風に頑張ったから、結果につながったんだね」とフィードバックしてあげると、「頑張れた自分」も好きになっていけます。

「また新しいものに挑戦してみる?一回休む?」

成功したあと、すぐに次の課題を与えるのではなく、選択肢として問いかけるのも一つの方法です。

「せっかくやる気になってるんだから……!」と、次々に課題を与えた方がよいと考える方もいますが、次に進むかどうかを子ども自身が選べる形にするのも大切。
子どもは気持ちが満たされているとき、自然と前を向き、もう少しやってみようとする傾向があるからです。

ピアノを弾く子ども出典:stock.adobe.com

逆にもし、心が疲弊しているときは、一度時間をおいてエネルギーをチャージする期間を設けた方が長期的に見て、効果的。

「もっともっと」「さあ、次にいこう!」と背中を押すのではなく、「どうする?」と子どものペースを尊重してあげると、長い目で見て「自分で頑張れる子」になっていきます。

「成功=親が喜ぶもの」ではなく、「成功=次の挑戦が楽しみになる体験」にしていけるような声かけをしていけるといいですよね。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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