友達もいるし、学校は楽しく通ってる。それなのになぜ?
昔から友達に囲まれている小4の長男。しかし最近は学校から帰ってくると「疲れた、だるい」と寝転んでぼーっとする時間が増えた。「何かあった?」と聞いても「別に」としか言わないし、友達とも変わらず遊びに行くし、先生に聞いても「変わった様子はない」とのこと。友達も学校も嫌ではなさそうだけど、何にそんなに疲れているのだろう。
仲間外れや喧嘩、いじめなど、わかりやすい友人関係トラブルはない。
けれど、「友達といるとなぜか疲れてしまう」と感じる子が増えています。
特に小学校高学年くらいになると、
- グループの中に不機嫌な子がいる。
- 誰と誰の距離感が、今微妙か。
- どんな話題であれば、みんなが楽しめるか。
などを気にかける場面も増えてきて、気疲れしてしまう子が増えてきます。
親からすると、"仲良しの友達がいて、楽しそうに遊んで帰ってくるのに、なぜ不機嫌?”と思うかもしれませんが、友達とうまくやっていける子ほど周囲への気遣いが上手なことも多いんですね。
気遣いが上手、空気が読めるということは、それだけ神経をすり減らしている可能性もあるんです。
子どもの気疲れを、どう癒していけばよいのでしょうか。
人間関係の疲れを抱えやすい子に、親ができること3つ
友達と仲良くできていても、気を遣いすぎて疲れをため込んでいる子は少なくありません。そんな子どもの気疲れを和らげるために、親が意識したい関わり方を3つご紹介します。
「嫌われたくない」という気持ちに目を向ける
友達関係を確認するとき、つい「うまくやれてる?」「仲良くできてる?」と聞いてしまいがち。
しかしそれだけでは、子どもの気疲れを見落としてしまいます。
そこで持っておきたいのは、「嫌われたくて頑張りすぎているかも」という視点。
たとえば、
- 本当は断りたいけど、どう思われるか不安で引き受けてしまう。
- 一緒にいたくない子がいるけど、離れられない。
- グループを変えることに強い不安がある。
人間関係の疲れは、「嫌われたくない」「断れない」という思いから無理が生じていることが多いです。
そのため、「無理していない?」「頑張りすぎてない?」という声かけの方が、寄り添えることがあるんですね。
「帰宅後の様子」を観察する
臨床の現場では、子どもが話したことだけではなく、帰宅後や休日の過ごし方も大切な手がかりになります。
たとえば、
- 学校から帰ると急に無口になる
- 気分が不安定な様子がある
- 動画を延々と見続ける
- 家族との会話も減る
こうした姿は、怠けや反抗に捉えられがちですが、人間関係の疲れが表れていることが多いです。
家族が反抗的な態度を改めようとするのではなく、"外で頑張ってるのかな?”と捉えてあげるだけで、本人の負担はぐっと変わってきます。
「家で甘えたり、怠けているように見えたりするのは、外でそれほどエネルギーを消耗しているから」と受け止めてくれると、家で回復しやすくなるんですね。
「優しい子」より、「上手に距離を取れる子」を目指す
優しい子は周囲から好かれやすい一方で、本人は「好かれるための努力」によって疲弊していることが多いです。
空気を読んだり、相手を優先する気遣いは得意でも、「私はパス」と断ったり、「今日は一人でいたい」と相手に伝えるのは苦手だったりするんですね。
優しい、思いやりがあるとよく言われるような子に対しては、「偉いね、頑張ってるね」という声かけだけでは余計負担になってしまうときも。
- 「みんなとずっと一緒にいると疲れる」→「ずっとは疲れるよね。どんなときに一人になりたい?」
- 「楽しいけど、なんか疲れちゃう」→「ちょうどいい距離感を探してみるのもいいかも」
- 「何に疲れてるか、自分でもわからない」→「無理に合わせている相手はいないかな?」
など、距離を取ることを促していけるとよいでしょう。
友達と仲良く過ごしてほしいという思いから、親はどうしても「上手に人と付き合う方法」を伝えがち。
しかし、うまくやろうとしすぎて疲れてしまう子に対しては、「自分をすり減らさずにやり過ごす方法」を伝えていく必要があります。
相手に嫌われないようにする術だけではなく、自分が好きな自分でいられる術も少しずつ身につけていけるといいですよね。



