教えてくれたのは……天野千恵里(あまの・ちえり)先生

一級建築士・風水師。大手ハウスメーカーで設計・インテリア業務に従事後、「住まいで運気を高めたい」という声をきっかけに本場中国伝統風水を学ぶ。25年以上、延べ4000件以上の鑑定実績を持つ。住宅・店舗・オフィスの風水鑑定や設計提案を行い、「運気の流れまで整った空間づくり」に定評がある。YouTube「開運風水チャンネル」は4万人登録。
人間関係運に関係する場所の見直しポイント
前回の記事では、「お金の巡りを整える習慣」についてご紹介しました。今回は、“人間関係運”に着目し、住まいのどこを整えると良いのかを掘り下げていきます。
中国伝統風水では、「家のこの方角だけが人間関係を表す」と一律に決めることはありません。建物の向きや建築時期、住む人によって異なりますが、家族が集まるリビング・ダイニング、夫婦が長く過ごす寝室、外との縁をつなぐ玄関が特に関係の深い場所とされています。
家族の人間関係を整える場所
夫婦関係では、まず「寝室」を見直します。寝室が自分と相性のよくない場所だと、居心地が悪い、眠りにくい、十分に休息が取れないといった不調につながることもあります。夫婦が同室で寝ている場合、2人がどちらも落ち着いて眠れる配置になっているかを確認しましょう。落ち着かないとされる配置の例としては、「ドアの延長線上」や「家具の角」、「天井の梁」が頭の位置にあるといったケースが挙げられます。
思春期の子どもとの関係では、「リビング」や「ダイニング」など、家族が自然に顔を合わせられる場所がポイントです。会話を強制するのではなく、同じ空間に無理なくいられる配置をつくります。子ども部屋は、本人の安心感やプライバシーも尊重する空間づくりが大切です。
職場やママ友などの外部の人間関係
外部とのつながりに関係する「玄関」と、連絡や仕事をする「デスク周辺」「家事をする作業スペース」を見直します。気の入り口となる玄関に不要な荷物が積まれていないかを確認しましょう。また、背後が通路や出入口になっているデスクや作業スペースは、周囲が気になり集中しにくいため、可能であれば背後に壁や安定した家具がある配置がおすすめです。
人間関係運を下げやすい「5つのNG」と改善策
人間関係は相手だけで決まるものではなく、自分が落ち着いて過ごせる環境づくりも大切です。環境学的な観点から見ても、家の環境を整えることで気持ちが安定し、自然とコミュニケーションが取りやすくなると考えられています。
もちろん、これらが直接人間関係を悪化させるとは断定できません。しかし、落ち着きや会話の機会を失いやすい環境になっていないか、一度見直してみましょう。
NG1.家族が集まる場所に物があふれ、座る場所がない
リビングやダイニングに物が多く、家族がゆっくり座れない状態では、自然と会話の機会も減りがちです。
改善策
ソファや椅子などには荷物を置かず、誰でも自然に座れるスペースを空けておきましょう。家族が自然と集まれる環境づくりが大切です。
NG2.ダイニングテーブルが物置になっている
郵便物や調味料などが置きっぱなしになっていると、食事や会話といった本来の用途として使いにくくなります。風水では、テーブルの上が散らかっている状態は「頭の中の混乱」を招きやすいと考えられています。気持ちに余裕がなくなることで、イライラしたまま家族や周囲の人と接してしまうことも起こりがちです。
また、ダイニングテーブルを家事や仕事のスペースとして使っている家庭では、散らかった状態がそのまま思考の整理しづらさにつながることもあります。
改善策
ダイニングテーブルは、1日1回はリセットして何も置かない「フラットな状態」に戻すのがおすすめです。本来の食事や会話が心地よくできる状態に整えることを意識しましょう。
NG3.寝室に仕事道具やスマートフォンを持ち込んでいる
寝室は心身を休めるための場所です。仕事用のパソコンや書類を持ち込んだり、寝る直前までスマートフォンを見続けたりすると、気持ちが休まりにくくなります。
また、寝るときにスマートフォンを枕元に置いておくのも避けたい習慣です。頭の近くにあることで、つい気になってしまい、リラックスしにくい環境になることがあります。
改善策
仕事道具は寝室に持ち込まず、スマートフォンも枕元ではなく少し離れた場所に置きましょう。静かで落ち着ける寝室づくりが、心や頭の中の余裕につながります。夫婦で一緒に寝ている場合は、落ち着いて会話ができる環境を整えることも大切です。
NG4.玄関や通路が荷物でふさがれ、人と気の出入りがしにくい
玄関からリビングへ続く通路や廊下は、人だけでなく「気」の通り道でもあります。新聞ストッカーやおもちゃ箱、収納ケースなどを通路の真ん中に置いていると、人も通りにくく、家全体の動線も悪くなりがちです。これは、道路の真ん中に物が置かれていたら通りにくいことと同じです。
改善策
玄関からリビングへ続く通路や廊下、家事スペース・作業スペースには、必要以上に物を置かないことを心がけましょう。たとえば、ソファなどの家具の配置を変えるなど、人がスムーズに通れる動線を確保することを意識します。
動線がすっきりすると気持ちも整理され、人とのコミュニケーションにも良い影響が期待できます。人や気の流れを妨げる物は、できるだけ取り除いておきましょう。
NG5.相手の持ち物や居場所を勝手に変えてしまう
子どもの部屋を勝手に片づけたり、パートナーの持ち物を「不要だから」と処分したりすると、親子げんかや夫婦げんかの原因になることがあります。
風水では人間関係の観点からも、家族それぞれが安心して過ごせる居場所や、大切にしている物を尊重することも重要と考えられています。良かれと思って片づけたことでも、相手にとっては「自分を尊重してもらえなかった」と感じるきっかけになることもあるかもしれません。
改善策
片づけや模様替えをするときは、一人で進めるのではなく、相談しながら一緒に整えることが大切です。相手の気持ちを尊重しながら住まいを整えることが、心地よい人間関係につながります。
住まいを整えることは、気持ちに余裕を生み、自然な会話や思いやりにつながるきっかけになります。まずは、今日からできる小さな見直しを取り入れて、心地よい人間関係を育める住まいを目指しましょう。
次回の記事では「勉強机の向きで集中力は変わる?」「子どもの作品は飾るべき? しまうべき?」など、子ども部屋と風水の気になるポイントについてご紹介します。








