若い女性を商品化するということ
胎盤JD:そもそも、若い女性を商品化する時点で、男性優位の社会構造に嫌悪感を抱きます。
キャバクラで働く女の子たちは高いお給料をもらっているっていう面もあるかもしれないけれど、結局その上に立つオーナーとか、女の子を商品化しているのは結局男性だから。
川村:たしかに。そしてさらに良くないと思っているのはその高いお給料は『女性の若さ』に支払われている点だと思ってる。
「若さの消費」ですよね。若いということにものすごい商品価値をつけている。それが人生のうちのほんの数年。「で、その後どうすんの?」っていう話になりますよね。
やっぱりそれって女性の人生をなめているというか、ばかにしているってすごく感じます。だから水商売っていうのは「若さに価値がある」ということを一般的な価値観にしてしまうという点でも女性にとって不幸を招く仕事なのではと思いますね。
胎盤JD:同じ大学の子でもパパ活をやっていたり、ガールズバーで働いていたりする子はいます。単にお金がないからやっている子ももちろんいるけれど、「若さを切り売りしないともったいない。いつか失っちゃうものだから、今のうちにお金にかえないともったいない」みたいに言う子もけっこういます。
川村:女性自身が、自分の価値は若さや可愛さだけって思ってしまっている社会って良くないし、女性にとって幸せじゃないと思うんですよね。
自尊心を持って、男性と対等な関係になるべき
胎盤JD:小さい頃からかわいい子ばかりちやほやされて、そういうのが積み重なっていくと女の子の自尊心ってどんどんなくなっていくんじゃないかな。結果、自分に自信がない女の子が多い。あなたの価値は見た目や若さだけじゃないって言いたいし、それに気づいたらおっさんにエロを売らなくてもいいと思えると思うんですよね。
川村:自尊心を高めることって本当に大事。じゃないと対等な関係になれない!
胎盤JD:そうですよね。だから最初の話に戻ると、キャバクラはOKとか言っている奥さんって真木子さんとは逆で、水商売の人を見下している部分があるんじゃないかなって。
川村:私は水商売の女子に偏見を持っていないし、いつでも誰でも恋愛対象になり得るって思っているんです。だからこそ、キャバクラOKと女性が言うのはあり得ないと思う。仕事っていう免罪符は免罪符になっていないですよ! 男性の言う“いい女”とか“器が広い”とかそういうことに騙されないで、だめなものはだめってそれぞれがパートナーに言うことが第一歩なんじゃないかと思いますね。
対談者profile:川村真木子さん 胎盤JDさん
川村 真木子さん
奈良県生まれ。一児の母。高校時代に渡米、UCバークレーを卒業する。卒業後、米投資銀行ゴールドマンサックスを経て米大手投資会社に転籍。3万人のフォロワーを抱える社会派インスタグラム@makikokawamura_が人気。
胎盤JDさん
現役女子大生。美容、恋愛、人間関係に関するつぶやきが人気で、Twitterは現在15万フォロワー。全日本元カノを許さない協会会長。Twitter@kopiJd。書籍『「誰でもいいから電話しよ」の「誰でも」は君のことだよ』。
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