あなたの理想の働き方は?育児と仕事を両立していく上で大切なこと

ライフスタイル

 あなたの理想の働き方は?育児と仕事を両立していく上で大切なこと

2020.07.19

女性は出産を機に仕事との付き合い方について悩むことも多いと思います。仕事は辞めたけれどそのうちまた仕事がしたい。そんなとき、どんなことを準備しておくといいのでしょうか? ママの就労支援事業を展開している株式会社LIFULL FaM(ライフル ファム)の代表、秋庭麻衣さんに教えていただきました。

広告

出産を機に仕事を辞めたけれど、いつかは仕事がしたい!何を準備しておくべき?

出典:stock.adobe.com

よく出産を機に仕事を辞めて数年ブランクがあると、何から始めていいのか分からないという声を聞きますが、ブランクが長い女性はうちの会社にもたくさんいます。エクセルを久しぶりに見たとか、電話を取るのも久しぶりでドキドキして緊張する気持ちは、私も経験があるのでよく分かります。

働くといっても、今はいろいろな選択肢がありますよね。いきなりスーツを着て会社に朝から夕方まで毎日勤務するとなるとハードルが高いですが、柔軟な働き方ができるところや、在宅でできたりする仕事もあります。

スキルがある人が在宅で仕事をするイメージがありますが、実はテキストの入力やアプリをテストして感想を書くようなお家でできる仕事もあるので、そういったところから始めてみるというのがブランク後の第一歩としていいのではと思います。そういう仕事を少しずつやっていくうちに仕事って楽しいな、もっと頑張りたいなと思ってくると思います。

まだ子どもが小さくて具体的なことは考えられない場合は、なんとなく人生のキャリア設計だけでも考えておくといいですね。子どもの年齢や旦那さんの転勤など家族の状況を踏まえた上で、子どもが小学校に上がったら週に何回働きたいなどを考えておくと、目に入ってくる情報も違ってくるのではないでしょうか。SNSなどで仕事に関する情報が目に入ってきたり、すでに働いているママ友に聞いてみたり、ゆるやかな情報収集というのがやりやすいと思うので、ざっくりでもいいのでキャリアイメージを持っているといいですね。

仕事を続けることに悩んだら、自分や家族が心地よくいられる選択を

出典:stock.adobe.com

私が子育てしながら仕事をする上で感じた働きづらさは、ママが基本家事も育児もやることになっているところでした。うちの会社にも旦那さんの協力を得られないスタッフの方がいて仕事をしばらくお休みするということもありましたが、在宅や無理のない勤務時間でもいいから続けられたらいいなと思います。そんな女性がキャリアをあきらめることがないように、LIFULL FaMでは働く時間や場所に柔軟に対応していきたいと思っています。

とはいえずっと仕事していることが偉いわけではまったくありません。子どもが小さいときは家族と話し合って、家庭優先でまったく仕事をしないという選択も悪くはないし、それで人生終わるわけではないですよね。絶対に子どもは大きくなって、否が応でもママ1人の時間はできるので、そのときに考えてもいいと思う。こうしなくてはいけないとは思わないで、そこは自分や自分の家族が楽な気持ちでいられる選択肢をとったらいいと思います。

育児と仕事を両立していく上で大切なこと

育児と仕事を両立していく上で大切なことは2つあると思います。一つは、日々大変な仕事はたくさんあるので、それを押してでもやりたいと思える仕事なのかどうか。日々の仕事をこなしていくだけだと毎日の大変さに追われて辞めたくなることもあるかもしれません。でもこの先数年後に自分はこうなっていたいとか、今この仕事がなりたい自分につながっていることが見えていると、今仕事を辞めたら数年後にやりたいことにたどりつかないと思えると思います。目の前の仕事ではなくて数年先を見て、そこにむけて頑張りたい仕事かどうかを考えることが大事です。

もう一つは、仕事をすることで必要以上に罪悪感を感じないこと。今働いていて子どもに対して「遅くまで預けてごめんね」といった罪悪感を感じている方もたくさんいると思います。でも将来的にママが楽しく働いている姿を見せることは子どものキャリア感に大きく影響を与えると思うんです。ハーバード・ビジネススクールの教授が発表した調査では、お母さんが働いていたほうが子どものキャリアへの意欲は高いというデータなどもあります。子どもを犠牲にして働いていると考えるのではなく、子どもの将来のためになっていると考えて仕事をすることも大事だと思います。

家族のあり方や子育てと仕事の両立のあり方で正しいものは一つもなくて、100家族いれば100通りの幸せの方法があると思います。子どもがいてもバリバリ働きたいという人も、もちろんそうではない方もいるので、まずは自分がどういう働き方をしたら幸せなのかというのを考えてみることが大切です。

お話を伺ったのは……

株式会社LIFULL FaM 代表取締役
秋庭 麻衣(あきば まい)

株式会社ネクスト(現株式会社LIFULL)に新卒で入社し、不動産・住宅情報サイト「HOME'S(現LIFULL HOME'S)」の営業を経験。社内第1号となる産休・育休を取得し、復職後に経営陣に自ら新たな子育て支援施策を提案し、社内制度を立案。時短勤務を続けながら人事部で新卒採用や人材育成を担当し、管理職としてメンバーのマネジメントを経験。
仕事と子育ての両立で直面する問題を解決したい、という強い思いから2014年10月にネクストから100%出資を受けて「LIFULL FaM」を設立。ママが子連れで働き、スキルアップする「ママの就労支援事業」を運営。現在、東京都目黒区と福井県鯖江市、宮崎県宮崎市にオフィスを展開。

  

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

広告

著者

mamiWaka

mamiWaka

語学系出版社でワーキングマザーを経て、現在はフリーのライター・編集者。分かりやすく読みやすい、役立つ記事を目指しています。

気になるタグをチェック!

saitaとは
広告