目指すのは”家族みんな”のハッピー!
もう何年もWLBが大切だよ、と言われるようになり、コロナ禍を経て在宅ワークも増え、いまや「家庭と仕事」はバラバラのものではなくてとても密着したものになっています。
こうした時代の中、「自分の幸せ⇔家族の幸せ⇔仕事の充実」この3つはお互いに繋がり合っています。
夫婦のどちらかだけが仕事に専念するために、他の家族が割りを食う状態や、家族の中でラクな人が偏るような家事をシェアするという極端な関係は、結局みんなが苦しくなってしまうことでなのです。
だから、自分自身が笑顔でいられることをないがしろにせず、家族みんなが笑顔でいられることを諦めないでください。
家庭をチームで運用していく!
家庭をチームで運用していく、というのが堅苦しければようするに「助け合えているか」「協力しあえているか」ということです。
家のことはみんなでバリバリ助け合って乗り越えて、それぞれが仕事や勉強など自分の人生を活き活きさせることにもっと気持ちも時間も使っていこう、というのが家庭をチームで回すということです。
仕事でも家庭でも、チームになるために最も大切なのが冒頭でも触れた「ひとりで抱え込まない」ということです。
シェアすることは、夫婦の信頼貯金を貯めていくこと
家事を普段たくさん抱えているママは、シェアすると手間が軽減されて楽になれる。これはとてもわかりやすいメリットです。でも一方で、普段は家事をしていないパートナー(パパ)は家事をシェアすることで、あらたな負担が増えてしまうように見えます。
しかし、今まで家事を負担してこなかったパパは家事を負担することでその代わりに大きなメリットを得ているのです。それが「パートナーであるママからの信頼」に他なりません。
人間関係における「信頼」は、目には見えませんが増えたり減ったりしています。
これは夫婦関係でも同じで、助けてもらえば相手への「信頼」はどんどん増えるし、「非協力的」であればこれまでに蓄積してきた「信頼」はどんどん減っていきます。
例えば、パパがどうしても今度の休みにプライベートで友人と泊りがけで遊びにいきたい。
普段から家事育児に主体的なパパであれば、「たまには羽伸ばしてきて」と快く送り出してもらえるでしょう。でも、普段から非協力的なパパだったら「土日の休みまでも私にワンオペさせるの!?」と決して快く送り出してはもらえない。
それこそ、喧嘩のもとにだってなりかねません。
つまり、家事育児をシェアしていくことは、一見パパにはデメリットに見えてしまいますが実は大きなメリットがあるのです。
だから、「心苦しい」なんて思わずに自信をもって委ねていきましょう。
チームになっていくためには何よりも「抱え込み」がよくない状態です。
不公平感なく助け合える関係づくり
いろんなママの話を聞いていると、自分ができることなんだから、自分でやってしまったほうがいいし、稼いでくれているパートナー(パパ)に申し訳ない、と思ってしまっている優しい方が多いなと思います。
でも、自分に負荷をかけてしまう優しさは長続きしません。夫婦生活は子育て期間よりもずっと長く続く長距離走です。
本当の優しさは「夫婦お互いが、不公平感なく助け合える関係を築いていくこと」に他なりません。
もし、パートナー(パパ)に委ねることへの罪悪感を抱えてしまっているのなら、「パパにも大きなメリットがあるんだ」としっかり自分に言い聞かせてみてください。
三木 智有
NPO法人tadaima!代表 日本唯一の家事シェア研究家 子育て家庭のためのモヨウ替えコンサルタント。初の著書『家事でモメない部屋づくり(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)』は好評発売中!
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