医師の友利新先生が解説! 乳酸菌と水溶性食物繊維は腸のベストパートナー
ヨーグルトに含まれる「乳酸菌」には、腸の悪玉菌を減らし、善玉菌を増やして腸内環境のバランスを整える作用があることは広く知られています。
乳酸菌についで注目されているのが「水溶性食物繊維」です。水溶性食物繊維は、腸内細菌のエサになって短鎖脂肪酸を作り出すことで、腸内環境を整えます。オートミールの原料であるオーツ麦は、穀類でありながら水溶性食物繊維が豊富です。つまり、ヨーグルトのオーバーナイトオーツは、腸内環境の改善のために非常に理にかなった食事なのです。
腸内環境の改善には、多くのメリットがあります。その一つが「美肌」です。
メカニズムはすべてが解明できていませんが、腸内環境が整うと皮膚の水分量がアップすることがわかっています。さらに、ヨーグルトとオートミールの両方に含まれるたんぱく質は、細胞の原料となる栄養素。良質なたんぱく質の摂取も、健康な皮膚を作るのに役立ちます。
腸では腸内細菌が「セロトニン」というホルモンを作ります。セロトニンは通称“幸せホルモン”と呼ばれ、それが脳に届くと心が落ち着き、幸福感が生まれます。腸内環境がよくなるとセロトニンが十分に分泌され、精神的に安定すると考えられます。ほかにも、免疫がうまく働く、代謝がよくなるなどの効果も期待できます。
我が家では、ヨーグルトで作るオーバーナイトオーツが定番
出産後、小児科の先生が勧めてくださったのがきっかけで、オートミールを子供の離乳食として与えるようになりました。最初は離乳食用のドロっとしたタイプを買っていたのですが、子どもが成長したので離乳食用から通常タイプのものに切り替えたときに、「赤ちゃんが食べるくらい栄養豊富なら私も!」と思って試してみたら意外においしくて。それからは私も毎朝食べるようになりました。
ヨーグルトに1晩浸けてオーバーナイトオーツにすると、すぐに食べられるし、女性に必要な栄養がしっかり摂れるのがいいですね。前夜に作れなかったときは、オートミールに少量の水を加えて電子レンジでチンして、ヨーグルトと冷凍のアサイーを加えて食べています。腹持ちがいいので、忙しくてランチがとれない日も空腹を感じにくくなりました。
子どもたちも、オートミールとヨーグルトの組み合わせが気に入っていて、おやつのときに冷凍のベリーとはちみつを加えてあげると、喜んで食べています。(第2子は乳アレルギーのため、豆乳ヨーグルトです)。
(ここまでが友利先生からのコメント)
オーバーナイトオーツってどんなもの?
「オーバーナイトオーツ」とは、「オートミール」を一晩、乳製品などに浸けておいたものです。
オートミールは、原材料であるオーツ麦(からす麦、えん麦とも言います)を食べやすく加工したもの。加工の仕方によってさまざまなタイプがありますが、オーバーナイトオーツを作るときは、加熱が不要な「インスタントタイプ」を選んでください。味付きのものやドライフルーツなどが入ったものでもおいしく作れます。
プレーンヨーグルトとオートミールを混ぜて1晩おくと、ヨーグルトは水切りヨーグルトのようなクリーミーで濃厚な食感に。オートミールは水分を吸収してもっちり、とろりとした食感になり、食べごたえが増します。
食べるときははちみつやジャム、メープルシロップなどを加えるだけ。お好みのフルーツやナッツをトッピングすると栄養価がアップし、さらにおいしくなります。
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