上下を返して水分を均一にすると、炊き上がりふっくら!
炊飯器でもおいしく炊けますが、「じつは炊飯器よりも鍋のほうが早く炊けるんです」と秋沢さんは話します。鍋で炊くときも、米の洗い方から浸水までの工程は同じ。火加減にちょっとしたコツがあるそうです。
「強火で火にかけて、沸騰後1〜2分たったら、中火にして7〜8分加熱します。そのあと弱火で12〜13分ほど加熱して、火を消して10分ほど蒸らせば炊き上がり。お鍋は、蓋がきっちり閉まり、厚手のものがおすすめですよ」
お米が炊けたら、もうひと手間。しゃもじで十文字に切り込みを入れて、下から上へと上下を返してからやさしくほぐし、ふたをして5分ほどおきましょう。
「上下を返してしばらくおくことで、お米の水分が均一になり、ふっくらと炊き上がります。おひつがあれば、このタイミングで移し替えを。おひつは先人の知恵。余分な水分がとれてベタつきがなくなり、さらにおいしく新米をいただけますよ」(秋沢さん)
新米は密閉容器に入れて、冷蔵庫で保存
開封したら、密閉容器に入れて、冷蔵庫保存を。
「精米したときにお米のまわりに残るぬかを“粉糠(こぬか)”というのですが、粉糠は油分が多く、酸化するとくさみにつながることが。お米は生鮮食品。乾燥を防ぐために密閉性のある容器に入れて、冷蔵庫など涼しいところで保存するのがおすすめです」
新米は旬の食材といっしょに食べるのがおすすめと秋沢さん。次回は、お米の品種ごとのおいしさと、いっしょに食べるとおいしいおかずについてお話いただきます!
教えてくれたのは
五ツ星お米マイスター 秋沢毬衣さん
東京都調布市お米館 調布店六代目。「お米を通して豊かな食卓を!」をモットーに、品種ごとのお米のおいしさを伝道中。系列店「米屋彦太郎」銀座三越店では11月8日(日)にお米の魅力を再発見する「オコメコレクション」をオンライン開催。オリジナルパックごはん2種を食べ比べながらお米談義を楽しみ、後日秋沢さんが参加者の好みに合わせてブレンドした米2合が郵送される。詳しくはサイトで
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