香ばしくてつややか! みずみずしい新米は炊きたてを食べよう
お米屋さんやスーパーに「新米」が並ぶ季節になりました。東京都調布市にあるお米屋さん「お米館 調布本店」六代目で、一般財団法人日本米穀商連合会が主宰する「五ツ星お米マイスター」でもある秋沢毬衣さんは、今年の新米についてこう話します。
「お米は1年に1回しかとれないもの。生産者のみなさんは本当に命をかけて作ってこられています。今年は長雨が多くて天候不良が心配されましたが、7、8月は天気が回復しました。産地や品種にもよりますが、夏の太陽の力で、甘みのあるふっくらとした新米ができました。比較的、豊作の年だと聞いていますよ!」
白米をおかずにごはんを食べられるほど、大のお米好きの秋沢さん。「新米の醍醐味は、なんと言っても香りのよさ!」と話します。
「玄米の袋を開けた瞬間、い草の香ばしい香りがパーっと広がり、田んぼをかけ巡ったような気持ちになります。毎年、これが楽しみで米屋をやっているといえるほどです(笑)。
炊きたてはみずみずしくて、つややかさはピカイチ! 新米のよさを存分に味わっていただきたいので、買ったらぜひすぐにお召し上がりください」
“熊の手”でやさしく洗うのが◎ 水加減はいつも通りでOK
ピカピカの新米をおいしくいただくために、基本の「洗い方」を秋沢さんに教えてもらいました。ボールを握ったときのような“熊の手”で洗うのがポイントです。
新米の洗い方
①新鮮な水を注いで、すぐに捨てる
②水を切った状態のまま、“熊の手”で20回ほどやさしく全体をかき混ぜる
③水を注いで、すぐに捨てる
④②〜③を2、3回くり返す
⑤目盛り通り水を加え、夏は30分、冬は1時間ほど浸水させる
「お米を洗うときは、水を切った状態で行いましょう。また、洗うときの力加減は、さらさらと洗うくらいがちょうどいいです。最近は精米技術が進化しています。精米したばかりの新米は、お米が傷つかないようにやさしく、ていねいに洗うのがコツです」(秋沢さん)
以前は新米を炊くときはふだんより少なめの水でといわれていましたが、「産地できちんと水分調整しているので、どの季節でも水加減は目盛り通りでOK」と秋沢さん。いつも通りの量の水を加えて炊きましょう。
また、炊く前に浸水させるのも、欠かせないポイントのひとつ。夏は30分、冬は1時間を目安に、火を入れる前に水につけましょう。給水させることで、「芯から立ち上がるような炊き上がり」になるそうです。
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