「染めずに隠す」という選択
ところで最近気になるのが、この「カラーシャンプー」「カラートリートメント」。
お店で見かけるだけでなく、テレビや雑誌などでもよく目にします。これはカラー剤とはどう違うのでしょうか?
ここからは、株式会社ダリヤ宣伝販促部広報担当の大木愛美さんにお聞きします。
――こちらはカラー剤とはまた違うものなのでしょうか?
株式会社ダリヤ宣伝販促部広報担当 大木さん(以下、大木さん):ヘアカラーのように一気に「染める」というのではなく、手軽に使えて徐々に白髪を目立たなくさせるといった特徴があるのがサロンドプロのカラートリートメントです。髪にツヤがでるので、カラーの色褪せが気になるときに使うのもおすすめです。また、いつものシャンプーするときと変わりなく使えて、染めた髪色をキレイに保つのがカラーシャンプーです。どちらもサロンに行くまでのつなぎとしても使えて便利ですよ。
――ツヤが出るのは魅力ですね。白髪だけでなく髪の傷みも多い悩みのひとつですが、髪を傷めずに白髪を目立たなくするようなものはありますか?
大木さん:化学反応を利用して髪を染めるのがヘアカラーのメカニズムなので、繰り返し使用することで、どうしてもある程度の髪へのリスクは避けられませんが、毎月ヘアカラーで染めるのではなく、ダメージがより少ない「ヘアマニキュア」を使ったり、白髪が目立ってきたところだけに「ヘアマスカラ」「ヘアマーカー」を併用するなどの工夫で髪のダメージを抑えることは可能です。どうしてもヘアカラー剤での髪のダメージが気になる場合は、普段は染めずにお出かけや気分を変えたいときだけ、シャンプーで落ちる1日だけの「カラースプレー」を使うという方法もあります。
――なるほど「傷みが気になるのなら毛染め以外の方法で」という選択肢もある、ということですね。白髪は「染める」しかないと思っていましたが、髪が伸びて白髪が目立ってきた生え際だけヘアマスカラで隠したり、全体にカラースプレーを使って、素早く対応することもできるんですね。
大木さん:特にヘアマスカラは、顔回りや分け目、つむじ付近の目立つ白髪を隠すだけでなく、まとめ髪をした時に「あ、ここに!」というときに便利です。もちろん、しっかり白髪を染めたいという場合は部分染めがしやすいクリームタイプのヘアカラーを使えば、こまめに染めることができます。またこのタイプは取り置きができる商品が多いので、より経済的です。
自分でできる「白髪染め」「白髪隠し」のコツ
ひとまず、初めての白髪染めは自分の白髪のタイプに合ったものでデビューをして、伸びた部分の白髪には、コームブラシ付きの部分染めかヘアマスカラでリタッチ。そして、次のカラーまでのつなぎには、カラーシャンプーやトリートメント、ヘアマニキュアで色褪せ予防やツヤ対策を……。
「白髪染め」と言っても、昔のように真っ黒に染める人ばかりではなく、多くの人が好みの色を選んでおしゃれを楽しんでいます。また、髪の傷みが気になるときは、染めるだけではなく、手軽なアイテムで上手に白髪を隠すことも可能です。
情報や価値観が多岐にわたっている昨今では、白髪に対する考え方も人それぞれ違います。髪の健康を大切にしたいのなら、染めないという選択肢もOK。その場合は、カラー剤ではないカラーシャンプーやトリートメント、ヘアマニキュア、カラースプレー、ヘアマスカラを上手に使って、髪の健康とおしゃれを同時にかなえることができます。
それに加えて最近では、グレイヘアを選んだ有名人のインタビューが雑誌やネットで特集記事になっているのを見かけることもあり、ひとりひとりがそれぞれの価値観で自分の「白髪問題」について考えることができる時代なりました。
自分に合ったカラー剤やリタッチアイテムで、白髪を隠すだけではなく、新たな「髪のおしゃれ」をスタートさせてみるのもいいですね。
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