おいしいブロッコリーの食べ方は、買う時から始まっている!
右と左のブロッコリー、どちらがおいしいと思いますか?
正解は、左のブロッコリー!
私たちが普段食べているブロッコリーは、花を咲かせる前のつぼみ。開花が近づくにつれ、全体が黄色味がかってきて、つぼみが開いて房と房の間が開いてきます。その状態が、右のブロッコリーです。ブロッコリーが花を咲かせると、花に栄養を取られてしまい、味も落ちてしまいます。
次のポイントをおさえてブロッコリーを選ぶと、間違いないでしょう。
- つぼみが閉じている
- 房同士が密集している
- 黒ずんでいない
- 形はこんもりしている
- 濃い緑色をしている
ブロッコリーの気になる汚れは、こう洗うのが正解!
ブロッコリーは、ただ流水で洗っても、汚れがうまく落ちません。中までよく洗うためには、ボウルに水をはり、つぼみを下にして水に浸るようにしてから、茎を持って振り洗いすればOK!
正しいブロッコリーの洗い方は、虫が心配な場合は、ボウルに水をはり、つぼみを下にして10分ほど置きます。もし虫がいたら、水中に長くいると苦しくなって浮いてくるはずです。
房の間の汚れをさらにしっかり除くには、カットしたブロッコリーをポリ袋に入れ、水も入れて、もう一度振り洗いすれば完璧です!
茹で方で、味も見た目もここまで変わる!驚愕のプロの技とは!?
ポイント1:少量の水だとNG!たっぷりの水で
ブロッコリーの緑色は、クロロフィルという色素ですが、このクロロフィルは、熱と酸に弱い性質があります。湯が少ないと、房を入れた時に温度が一気に下がり、再び温度が上がるまで時間がかかるため、結果的に、茹で時間が長くなってしまいます。そこで、たっぷりの湯を使い、茹で時間を短くすることで、クロロフィルの流出を抑え、美しい緑色を保つことができます。同時に、ビタミンCなどの熱に弱い栄養素が抜けるのも防げます。
ポイント2:お湯に対して1.5%の塩がスゴイ働き
ブロッコリーを茹でるさいに、塩を入れるのは、味付けのためとおもっていませんか? 実は、他にも大きな意味があるんです。塩を入れることで、えぐみを抑える、栄養素を抜けにくくする、下味がつく、色を安定させるという効果まで期待できまるんです。塩の量は、湯に対して1.5パーセントが最適です。また、茹でる前に、氷水を用意しておきましょう。
ポイント3:茹でる時にふたをするのはNG!茹で時間は1分半ほどがベスト
茹でる時、ふたはしません。ふたをすると、ブロッコリーから湯に溶け出したシュウ酸やその他の酸が揮発しにくくなり、湯の酸性が強くなるからです。湯に溶け出した酸を揮発させることにより、ブロッコリーのクロロフィルを守り、色が抜けるのを防ぎます。茹で時間は、季節、産地、状態にもよりますが、1分半〜2分が目安。茹でる途中で触ったり食べてみたりして、茹で加減を調整するとよいでしょう。
ポイント4:氷水で急速に冷ます
クロロフィルは熱に弱いので、茹で上がったら、すぐに冷水に取り、急速に冷まします。
ポイント5:つぼみ部分を下にしてざるで水を切る
ビタミンCは水溶性なので、流出してしまわないよう、冷めたらすぐに取り出し、房についている水をしっかり切ります。水は痛みの原因になるため、水が切れやすいよう、房を下にして、ざるに並べましょう。
正しい茹で方をしたブロッコリーと、しなかったブロッコリーの違いにびっくり!
左が正しい茹で方をしたブロッコリー、右が正しい茹で方をしなかったブロッコリーです。
右のブロッコリーは、水から鍋に入れて茹でました。水が沸騰して、ブロッコリーに火が通って取り出すまで、およそ11分。これをざるにあげ、そのままおいて冷ましました。
正しい茹で方をしていないブロッコリーは、湯の中の滞在時間が長く、塩も入れていないので、かなり色が抜けています。
房と茎を見れば一目瞭然ですね。
食べてみると、処理していないものは、旨味や栄養が抜けているのが、一発でわかります。そして、青臭さが際立っています。
処理したものは、鼻からぬける香りがいいですし、短時間でしっかり火を通しているので、旨味が強いです。青臭さもないし、食べた瞬間、ブロッコリーの旨味が口いっぱいに広がり、食感も最高です。
教えてくれたのは:岩野上幸生さん
YouTubeチャンネル登録者数23万人/料理人歴18年目/飲食店経営者
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