1週間分の食材まとめ買いでラクする!1回の買い物で失敗しない「ワンパターン買いルール」とは

料理・グルメ

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2021.04.25

コロナ禍をきっかけに、スーパーへ行く回数を減らし、1回の買い物で4、5日分の食材を揃えるようになったという人は多いはず。でも実はこのまとめ買いを苦手とする人もいます。数日分の買い物をまとめてするということは、買いものをする時点で数日先までのメニューまで決まってないといけないのですから……。でも大丈夫、買い物のルールさえ覚えれば、買い物や献立に悩まなくなるかもしれません。今回は、『ワンパターン買いが平日晩ごはんをラクにする。』の著者、星野奈々子さんに、買い物の悩みが解決するお話をたっぷりお聞きしました。

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かごを持ってスーパーをウロウロしないために

――『ワンパターン買いが平日晩ごはんをラクにする。』は、これまでのレシピ本とは違い、スーパーで何を買うかというところからわかるのがすごく便利だなと思いました。このような作りにしたのはなぜだったのでしょうか。

今回の本のスタイリングを担当してくれたフードスタイリストさんが以前、「毎日、何を作っていいかわからないし、何を買って良いのかもわからない。かごを持ったままスーパーの中をぐるぐるまわっちゃいます」という話をしていたんです。私自身、コロナ禍をきっかけに、撮影や料理の仕事がなくなって、家の食事のためだけの買い物をすることになったときに、毎日の食事のことを考えて買い物をするとこんなにいろいろと買わなくちゃいけないんだなと感じました。そこで、私が普段何気なく買っていたものをリスト化して、1週間の献立も一緒に紹介するという形の本を作ったんです。

――本の中で紹介されている買い物ルールはどのようにできたのでしょうか?

1週間の夕飯を考えたときに、お肉と魚は交互に食べたいなと考え、タンパク質類を平日5日分間に合うように買うとこの量になりました。野菜は本当はもうちょっとあっても良いと思ったのですが、10種類を超えると多いので10種類にしています。植物性のタンパク質や、それ以外に日持ちするもの、生鮮食品ではないものとして、缶詰やベーコンなどストック系のものも入れてあります。このルールで買い物をすれば、例えば週末に買い物をしたら、週の真ん中くらいに1度ちょっとだけ買い足せば1週間の夕飯分は完璧です。

これさえ買っておけばOK!平日1週間分の“ワンパターン買い”ルール

買い物リスト

――星野さんは、以前からこのルールをベースにお買い物をされていたんですか?

この本を作ることになって頭の中で整理できた部分もありますが、だいたいはこのルールで買い物をしていました。普段自分がやっていた買い物のルールをエクセルで表にしてみたんです。そこから買い物のルールを出して、1週間の献立はこんな風になるよというものをわかりやすくしてみました。

――このレシピ本を見て驚いたのは、全く同じものを買っても、2週目には違う献立ができるということ。日々、献立に悩んでいる人にとっては驚きです。

献立に悩む方は多いですよね。例えば、毎日「ハンバーグ」とか「サバの味噌煮」とか、みんなが知っているようなメニューを思い浮かべるとワンパターンになってしまいますが、冷蔵庫の中に余っているものを組み合わせて、「〇〇と〇〇の炒め物」とか、「〇〇の〇〇煮」と、名前のないメニューを作ることで、冷蔵庫の中にあるものが順番になくなっていくし、「何を作ろう?」から解放されると思うんです。日々のごはんは、残っている食材で何を作ろうと考えると良いと思います。

――どのメニューもすごく手が込んだものに見えるのに、そんなに手間のかかるものはないのですよね?

この本の中で紹介しているものは、どれもだいたい30分くらいでできるメニューばかりです。レシピの部分に、「フライパン」とか「ボウル」などの使う調理器具を記しています。

2口コンロを想定して作っていて、メインはフライパン、サブは生の状態かレンジかオーブンで作れるものにしています。同時進行で作ることができ、メインを邪魔しないでサブを作れるようになっています。

平日はラクして、週末はごちそう!

――平日のラクチン晩ごはんも興味深いのですが、週末のごちそうレシピが紹介されているのもいいですよね。

毎日、ご飯を作らなきゃいけないという義務感を持つのではなく、週末に楽しむごちそうレシピのページも作りました。週末に、おいしいや楽しいを体験する時間を持つのって大事だと思うんです。平日は楽しむ余裕はないかもしれないけど、見た目がきれいだったり、おいしかったりすると自分自身も楽しいし、家族のためにではなく、楽しく作るという日があると、翌週もまた頑張れますよね。

――買い物に行って悩んでしまったり、日々の食事作りに悩みを持つ人たちへ星野さんからメッセージをお願いします。

毎日の食事作りに悩む方は、ちゃんとしたご飯を作ろうという気持ちが強いからなのかなと思います。私が作る食事は、本当に簡単なものだったりするんです。どんなものでも火を通して塩をふればおいしいから、焼いて塩ふっただけでも十分! でもこの本で紹介しているワンパターン買いのルールがつかめたら、献立の幅はどんどん広がると思います。家族が「おいしい」と言ってくれるのが1番です。

スーパーに買い物に行っても、何を買っていいのかわからない……。いつも同じものを買って同じものばかり作ってしまう……。多くの人が抱えている悩みを根底から解決してくれる星野さんの「ワンパターン買い」。この買い物パターンと献立の組み立てに慣れていくと、食事作りが本当にラクになりそうですね!

次回は、この「ワンパターン買い」リストを元にして作るレシピをご紹介! 実際の食材リストを元にしたレシピをご紹介します。同じ食材を買っているのに、まったく異なるレシピが作れることに驚きますよ! 

お話を伺ったのは……星野奈々子さん

星野さん

料理研究家、フードコーディネーター。慶應義塾大学卒業後、ITエンジニアとして働きながら本格的に料理を学ぶ。フレンチから和食、エスニック、中華と幅広いジャンルの料理が得意。作りやすくて見た目もおしゃれなレシピが人気。著書は『味がしみ込んでおいしくなる 下味冷凍で作りおき 毎日すぐごはん。お弁当にも便利!』、『お菓子にも、おかずにも。かんたん、おいしい 型なしタルト』、『ワンパターン買いが平日晩ごはんをラクにする。』など多数。

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