「片づけて」と子どもに言うのはもう疲れた!ママが今よりラクになる「子どもが自ら片づけるようになる」仕組み作り

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 「片づけて」と子どもに言うのはもう疲れた!ママが今よりラクになる「子どもが自ら片づけるようになる」仕組み作り

2021.04.19

「片づけて!」と言っても片づけてくれない子どもたちに悩まされることはありませんか。新年度は子どもの環境も変わり、新しい教科書や必要な物も増え、それに伴って子どもに「片づけて」という機会も増えているかもしれません。そんなときは「見ればわかる仕組み」を整えてあげるのがおすすめです。『時間が貯まる 魔法の家事ノート』(扶桑社)の著書である三條凛花さんに、子どもが自ら動ける仕組みづくりのヒントを教えていただきました。

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やることがわかれば、子どもも動ける

子どもに片づけを促すときは、とにかく具体的に伝えることが効果的だそうです。実際、5歳になったばかりの長女に「片づけて!」と言ってもちっとも動かないけれど、「○○を▽▽に戻してきて」とか「ブロックを○個だけでいいから箱に入れて」と伝えれば、嫌々ながらも動き出します。
でも、毎回声かけをするのは、親も大変です。そこで、意思疎通がしっかりできて、かつ、ある程度自分をコントロールできる小学生以上の子どもたちに向けては、「片づけスケジュール作り」をおすすめします。
私の著書『時間が貯まる 魔法の家事ノート』(扶桑社)の中では、家事を担当する人向けの、家事スケジュール作りを提案しています。どういうものかというと、すべての家事を洗い出して、毎日・週1回・月1回・1シーズンに1回……というように頻度設定をするものです。

家事スケジュール

このように見開き1ページの表を使って管理していきます。
今回は、このメソッドをより手軽に、片づけに絞って、子ども向けのものとして考えてみました。

お片づけスケジュールのつくりかた

「お片づけスケジュール」では、子ども自身が行う片づけを「毎日」と「曜日ごと」に分けて考えます。
たとえば、毎日行うことは「プリント類を親に提出する」「かばん・ランドセルの中身をすべて出す」「タブレットを充電する」といったことです。一方、曜日ごとに行うことは「金曜日に上履きを出す」「○曜日に習い事の次回の準備をする」といったものです。

1.片づけリストを作ろう

親が行うことは、まず、子どもと一緒に「片づけリスト」を作ることです。子どもが行う片づけをすべて書き出してみて、一緒に「いつやるのか?」を考えてみてください。嫌がるようだったら、とりあえず親のほうで作ってしまっても構いません。

2.片づけスケジュール表をつくろう

そして、これを1週間分の「片づけスケジュール表」にします。スケジュール表をつくり、実際に進捗を書き込むことで「片づけた?」「早く片づけて!」と声かけする必要もなく、できたかどうかをお互いに可視化することができます。
Excelでも手書きでもいいので、画像を参考に、表をつくりましょう。

片づけスケジュール表
大変に見えるかもしれませんが、3つのポイントを押さえれば大丈夫。

1.縦軸には片づけリストを書く
2.横軸には曜日を書く
3.作業予定日の欄に○を書いておく → 実行したら子どもがぬりつぶす

手書きで作るなら、罫線の入っているルーズリーフを使うと、縦線を書き込むだけでいいので便利ですよ。
 

お片づけスケジュール表の使い方

作ったお片づけスケジュール表は、LDKなど親子が一緒に過ごす場所に置きます。毎週コピーして、書き込んで使いましょう。
もし、コピーするのが面倒な場合や、自宅にプリンタがないときは、少し割高になりますが、100円ショップで「トレーシングペーパー」を買うのがおすすめです。重ねて使うと、下の文字が透けた状態で記入でき、原本はきれいなままです。よりお得に使いたいなら、Excelで表を4つ作って「2枚を1枚に印刷する」「両面印刷」の設定で印刷すれば、1ヵ月分がA41枚でできあがります。
なお、はじめに作った片づけリストは、家の中の実際に作業する場所に貼っておきましょう。たとえば、ランドセル置き場に置いておけば「あ、プリント出さなくちゃ!」と、子ども自身が気がつけるはずです。子ども部屋に貼っておけば「机の上をきれいにしなくちゃ!」とわかります。
子どもが小学生低学年の場合は、なるべく親が声かけをしながら進めてみてください。それでも、表があるだけで、子ども自身も「自分のやること」を把握できるはずなので、ずいぶん楽になると思います。高学年から中学生くらいの場合は、週に1度、進捗を聞いてみるだけでもいいと思います。

スケジュールに組み込みたい内容例

さて、どんな内容を入れるべきか分からないという方のために、小学生ママに聞いた内容を参考にした「片づけリスト」例を紹介します。これを見て「これは必要だな」と思うものを片づけリストに組み込んでいってくださいね。不要なものは省き、足りないものを足して、ご家庭に合わせたリストを完成させてください。
なお、一度で完ぺきなリストが完成することは恐らくないと思います。どうしても抜けや漏れはあるはず。だから、思いついたときに追加していくといいですよ。

【スケジュールに組み込みたい内容例】
◆毎日する片づけ

  • かばん・ランドセルの中身をすべて出す
  • プリント類を親に提出する
  • 宿題など提出物の確認、実行
  • 宿題など提出物の準備(かばん・ランドセルに入れる)
  • 机の上をきれいにする
  • 教科書を整理する(収納場所)
  • 明日の教科書を準備する(かばん・ランドセル)
  • タブレットを充電する(学校用)
  • タブレットを充電する(自宅用)


◆曜日ごとにする片づけ

  • 体操着を出す
  • 体操着をかばんに入れる
  • 部活の持ちものを出す
  • 部活の持ちものをかばんに入れる
  • 習い事の持ちものを出す
  • 習い事の持ちものをかばんに入れる
  • 上履きを出す
  • 上履きを洗う
  • 上履きをかばんに入れる
  • 給食着を出す
  • 給食着を洗う
  • 給食着をかばんに入れる

小学校低学年向け セリアのシール活用法

ひとことウォールステッカー

小学校低学年の子ども向けですが、セリアのシールを使ってやることに気づいてもらう方法があります。「ひとことウォールステッカー」という商品です。
片づけにまつわる吹き出し付きのシールが6種類入っています。

ひとことウォールステッカー

このように、散らかりがちな場所に貼っておくことで、子ども自身が気づきやすくなります。

「片づけた?」「早く片づけて!」と何度も細かく声かけをしていると、子どもにうるさがられることはありませんか。正しいことのはずなのに、子どもには嫌がられるし、毎回言い続けていたら親自身もどっと疲れてしまいますよね。お互いにストレスフリーになるためにも、こうした仕組みづくりは有効だと思います。できることからぜひ試してみてください。

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著者

三條 凛花

三條 凛花

夫、4歳の長女、0歳の長男、猫2匹と暮らしています。暮らしの中にあるさまざまなプチストレスは、探す・調べる・迷うといったことが原因です。そうしたむだな時間をなくして、自由に使える時間を貯める工夫を発信しています。著書は『時間が貯まる 魔法の家事ノート』(扶桑社)、『365日のとっておき家事』(三笠書房)など。

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