梅仕事と聞くと「大仕事」なイメージがつきまとう
梅仕事となると、なんとなく工程が複雑なイメージを持つ人もいるでしょう。しかし、意外とやっていることは簡単で、火を使わないので子どもと取り組めるのも嬉しいポイントです。単純作業なので、小田原出身の筆者は小さい頃から梅干し作りに携わってきました。
梅は梅雨のこの時期しか出回らない旬の食材。決まってこの時期にスーパーに並ぶと「今年も夏が来るな」と筆者はワクワクした気持ちになります。梅雨といえば、ジメジメで外に出る気も起きない雨に、たまった洗濯物と嫌なことを想像してしまいがちですが、梅干しを作ると梅雨も楽しむことができます。
これから来る本格的な夏に備えて、塩分や栄養が豊富な梅干しを作っておくと、日本ならではの季節の移ろいにときめくことができるでしょう。
梅干し作りに必要なもの
梅干し作りに必要な物を、まずは見ていきましょう。
・つけもの石(1kg〜2kgの梅干しなら3.5kgがいいと思います)
・霧吹きスプレー
・物干しザル(干物用のネットでも可)
・漬物用のバケツ
・新聞紙
筆者は「カインズ 」で揃えましたが、家にあるものや通販のものでも構いません。重さが均等にのり密閉できるものなら大丈夫です。筆者の友人は必要なくなった「哺乳瓶を消毒するバケツ」で漬けている人もいました。中蓋を含め、均一に重さがかかる容器、清潔なものであれば何でも可です。
重石に関しては、他のもので代用するのが難しいので、つけもの石を購入できるといいですね。本来であれば梅の量と同量程度の重さがある重石でいいのですが、次年度以降あまりのおいしさに「もっと多く作りたい!」となると思うので、3.5kgの重石を勧めています。ちなみに、この重さで1kgの梅干しを作っても問題ないことは確認済みです。
梅干しの材料って?
梅干しを1kg作るのに必要な材料は、以下の通りです。
・黄色がかった梅(きちんと熟れているもの)……1kg
・食塩……1kgくらい
・焼酎……1Lほど
完熟している梅が手に入らないときは、青い梅を購入してきて、そのまま直射日光が当たらない場所におき、追熟させます。
一部の梅だけが完熟してしまい「このままだと腐りそう」という場合は、完熟の梅はまず洗ってよけておきます。同じ日に他の青い梅だけをザルに取り出し、沸騰させたお湯に1分ほどひたして、黄色くさせます。これは強制追熟の工程なので、青い梅だけに行ってください。青い梅は、梅干し作りの工程を複雑化させますので、必ず熟れた梅干しを使うようにしてくださいね。