1週間もすると白梅酢ができあがる
1週間もすると「どこにそんな水分があったの?」と梅にたずねたくなるほど、水分が上がってきます。すでに甘くて唾液が出るような酸味が効いた、いい香りがしてくるのです。これが「白梅酢」というのです。
・赤紫蘇……梅の20%ほどが必要(梅が1kgの場合は200g)
・食塩……赤紫蘇の20%の量(赤紫蘇200gだとしたら、食塩は40g)
梅干しが赤いのは、赤紫蘇のおかげです。白梅酢が完成する7日後をめどに、赤紫蘇を購入して、赤紫蘇の葉の部分だけをつみ、ザルでよく洗います。ゴミなどを洗い流したら、水気を切りボウルにあけて塩でよく揉みます。紫蘇を握ると、どす黒い赤い汁が流れます。これがアクです。このまま出てくる汁が鮮やかな赤になるまで2回に分けて、アクを取り除きます。ここでアク抜きを怠ると、黒っぽい梅干しになってしまいます。
綺麗なピンクっぽい汁になったら、そのまま赤紫蘇をボウルに入れておきましょう。梅をつけている漬物バケツから、霧吹きでアルコール消毒したお玉で白梅酢を2杯ほど取り出します。そして、アク抜きした赤紫蘇とボウルで混ぜ合わせましょう。色水のように綺麗な色になります。そうしたら、紫蘇ごと漬物バケツに入れて、中蓋をし重石を乗せて梅雨明けを待つのです。
梅雨の最中にやる梅仕事はここで終わり
紫蘇を入れてから2週間ほど漬けておけば、梅干しの工程は残すところ三日の天日干しでいいのです。意外と簡単で拍子抜けしますよね(笑)。面倒に思えてしまっていたのは、出し入れが多いからということに気づくはず。
ここからの工程は晴れてくれないと、これまでの梅仕事がすべて台無しになってしまいます。そして、願わくば三日連続で晴れる日が必要なのです。部屋干しをする人もいますが、天日干しをすることで日光を利用した消毒の意味合いもあるので、なるべくなら梅雨明けを待つべきでしょう。
梅仕事が楽しくなってしまった方は、このまま梅干しを量産してもいいですし、梅仕事の「梅シロップ」や「梅酒」を作っても楽しいかと思います。
梅雨明けが楽しみになる梅干し!今年は失敗知らずで楽勝かも
コロナ禍で手指や周辺のものにアルコール消毒が習慣化された今だからこそ、梅干し作り最難関と言われる「カビの発生」のリスクを減らせます。どうせならコロナで培ったスキルを梅仕事に活かしつつ、自粛が長引く日本の梅雨を楽しみたいですね。