災害時の「食」。安心のために「水分」と「食料」、「調理グッズ」の用意を
地震や台風などの自然災害時の備えとして大切なもののひとつが「食」。災害時の「おいしい」は、安心につながります。
飲料や食料の備蓄について、いま一度見直しておきましょう。
- 「まずは水分」
災害時の備えとして一番大切なのは飲み水の確保。
最低限の目安として大人ひとりで1日3リットル×3日分=9リットル。できれば1週間分=21リットル以上は備蓄しておくと安心です。
また、これまでの経験から、野菜ジュースもおすすめ。栄養を補ったり便秘解消のきっかけになったりします。
片手で飲めるゼリー飲料も便利です。
- 「まずは食料」
「主食」「おかず」「野菜」がそろうにこしたことはないですが、多くの指南書にあるベーシックなもの以外に、自分が好きで食べ慣れた味をストックするのが一番!
災害時だからこれを食べなきゃいけないということはないので、口に合ったものを用意しておくとよいでしょう。
また、飲料と食料とともに用意しておきたいのが、災害時に使える調理グッズ。
カセットコンロやガスボンベ、ポリ袋(高密度ポリエチレン製なら熱湯にも耐えられます)、ラップ(食器を汚さずに食事がとれる)などに加えて、あると便利なのが「水筒やスープジャーなど保温できるアイテム」です。
ライフラインが停止してしまったときのためにも、各家庭に用意しておくことをおすすめします。
今回ご紹介する2つの災害時レシピは、サーモスの公式サイト内「PLUS THERMOS」に掲載されているものです。
ポリ袋を使って洗い物をださない工夫がされており、災害時に貴重となる水の節約にもつながるというメリットもあるため、覚えておくとよいですね。
スープジャーを使った災害時レシピ1:「基本のおかゆ」
温かいお米を食べるとホッとする、そんな経験はありませんか?
突然の被災時は体調を崩しやすいので、お腹にもやさしい「おかゆ」がおすすめ。避難所でもお湯さえあればできる基本のごはんです。
材料(400mlスープジャー1杯分)
- 無洗米……大さじ2(20g)
- お湯……200ml
作り方
1.スープジャーの中に耐熱性の半透明のポリ袋(高密度ポリエチレン製)をかけ、その中に米を入れ、次に沸騰したお湯を注ぎます。
2.ポリ袋の開け口をねじって中に押し込み、フタをして1時間経ったら完成です。
※6時間以内に一度に食べきってください。
基本のおかゆを作り、食べる直前にフリーズドライのスープ(卵、わかめ、トマト、もずく、めかぶ、酸辣湯など)をプラスして雑炊のように楽しむ方法もあります。
今泉先生のワンポイントアドバイス
お米の芯を残さないために、必ず「熱湯」を注いでください。
寒いときはスープジャーの温度が下がらないように、タオルなどで包みましょう。
スープジャーを使った災害時レシピ2:「缶詰で手軽! 参鶏湯」
上記の「基本のおかゆ」にひと工夫加えるだけで、「参鶏湯」を作ることができます。
長期保存可能でストックしやすい乾物と缶詰、チューブ調味料などがあれば、身体にやさしい食事を簡単・手軽に作ることができますよ。
材料(400mlスープジャー1杯分)
・無洗米……大さじ2(20g)
・お湯……200ml
・切り干し大根……2g
【A】
・鶏ささみ缶……1缶
・おろし生姜……小さじ1
・おろしにんにく……小さじ2分の1
・鶏がらスープの素……小さじ2分の1
作り方
1.上記の「基本のおかゆ」の作り方で、おかゆを作ります。
2.おかゆが完成したら、切り干し大根(長い場合はキッチンバサミで切りながら)、Aを入れて混ぜ、フタをして5分待ったら完成です。お好みで白いりごまやラー油をかけても◎です。
今泉先生のワンポイントアドバイス
切り干し大根を入れることで食感がプラスされ、食物繊維も摂ることができます。
切り干し大根の汚れが気になる方は洗ってから使うようにしてください。
体調がすぐれないときには、切り干し大根やにんにくを入れず、梅干しや酢などを入れると食べやすくなります。
これからは「スープジャー」も防災グッズのひとつに。
どちらのレシピも、いざというときにすぐに作れるように、普段から作って慣れておくことが大切です。
※災害時レシピとしてポリ袋を使った作り方を紹介しております。
日常で使用するスープジャーの保温調理方法についてはサーモス公式サイトをご確認ください。