「4人家族。ほぼ貯金がなく教育費と老後のお金どうしよう…」貯金で重要な3つのポイント

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 「教育費も老後の資金も貯められない」家庭が将来のためにできる3つのこと

2022.01.27

家計簿・家計管理アドバイザーのあきです。気の合うお友達にもなかなか相談しにくい「お金のこと」に悩んでいる人はいませんか? 有料相談に申し込むほどではないけど、ちょっと聞いてみたいお金の疑問に、家計簿・家計管理アドバイザーがお答えいたします。今回は、「教育費も老後の資金も貯められない」というお悩みです。

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もくじ

教育費も老後の資金も貯められない
教育費と老後の資金はどっちから貯めればいい?
1 貯金をするならまず教育費から
2 老後資金の計画は
3 貯蓄は年間100万円ほどをキープする
貯蓄を後回しにしない家計を

教育費も老後の資金も貯められない

貯金出典:www.photo-ac.com

今回のご相談者さんは、「教育費も老後の資金も貯められない」と悩んでいるご様子です。ご相談内容を見てみましょう。

38歳の主婦です。子どもは小学3年生と幼稚園年中で、夫は43歳です。

少し前に35年ローンでマイホームを購入し、夫が70歳になるまで支払いがあります。

下の子は5歳なので、大学を卒業するまであと17年。夫は60歳です。

マイホームを購入した時に貯金を使ってしまったので、貯金はほとんど残っていません。

夫の職場の定年は65歳、住宅ローンの支払いは70歳までと考えると、今の家計の状況では教育費の準備も老後の準備も間に合わない気がしてきました。

子どもも少しずつ大きくなり生活費が増えてきましたし、最近は習い事なども始めたので、住宅ローンと教育費と生活費で貯金まではなかなかできないですし、子どもが大きくなるにつれ、収入が上がっていけばいいのですが、おそらくほとんど上がりません。

貯金がほとんどない、貯金できる金額もごくわずかという今の状況から、教育費も老後の資金もと考えると、何からどう手を付けていいのか分かりません。何か良い方法があればぜひ教えていただきたいです。

教育費と老後の資金はどっちから貯めればいい?

貯められない出典:stock.adobe.com

今回の投稿者のママは、2人のお子さんの教育費とご夫婦のための老後の資金、どちらも思うように貯められず悩んでしまっているご様子ですね。

現在の家計状況も楽とはいえないご様子で、貯金ができてもごくわずか、このような状況からどのように将来のための貯蓄をすればよいのか迷っているようです。

このような時、どのように貯金を始めたらよいのか、具体的な貯金のための計画と一緒に考えてみましょう。

1 貯金をするならまず教育費から

教育費出典:stock.adobe.com

まず、教育費と老後の資金のうち早めに着手したいのは教育費のための貯金です。

もちろん教育費と老後の資金の両方を同時に準備できるのであれば、その方がより安心です。

しかし、今回の投稿者のママの家計状況として、貯金ができてもごくわずかという現状がありますから、「どちらも」というよりは、まずは「どちらかから」始めた方が確実です。

65歳が定年だとすると旦那さんの定年までは22年、上のお子さんが大学に進学するまでは9年。
上のお子さんの教育費の方が早い時期に必要になります。9年後までに上のお子さんのための学費として最低でも200万円、できれば500万円ほどは貯めておきたいので、年間25万円~55万円ほどの貯蓄はできるように頑張りましょう。

下のお子さんの学費としても、13年後までに年間15万円~40万円ほどの貯蓄は頑張りたいところです。

今から9年間は年間40万円~95万円、上のお子さんが大学に入学してからは年間15万円~40万円ほどの貯蓄はできるようにしておいた方が安心です。

2 老後資金の計画は

老後資金出典:stock.adobe.com

投稿者のママの家計では、住宅ローンが旦那さんの定年後まで残ってしまうことがネックとなります。
できれば繰り上げ返済をするなど、定年までには支払い終えられるように計画しなおした方がよいでしょう。

旦那さんの職場に退職金制度があるか確認してみるのもいいですね。

ただ、上のお子さんが大学に入学した後は、教育費のための貯蓄は年間15万円~40万円ですむようになりますから、上のお子さんが大学を卒業してから定年までが貯蓄のチャンスになります。

上のお子さんが大学に入学する9年後、旦那さんは52歳。65歳が定年とすると、13年程は貯めやすい時期が続くことになりますから、老後の資金はその頃一気に蓄えるという方法も考えられます。

できればしっかり貯蓄をして定年後の住宅ローンを完済できるように計画しておくと、安心です。
ただ、教育費の準備が最低額の400万円であった場合、残りの分は教育ローンなどを利用している可能性もあり、老後の資金の準備に影響が出るかもしれません。やはり教育費はしっかり準備しておいた方が良いでしょう。

ただ、どちらにしてもご夫婦ともに健康でなければ、計画通りに進みませんので、ご夫婦ともに健康には気を配りましょう。

3 貯蓄は年間100万円ほどをキープする

貯蓄出典:stock.adobe.com

習い事や生活費でほとんど貯蓄ができていないということですが、おそらく年間100万円前後の貯蓄は今後最低でも9年間続けなければ心配な家計状況です。

旦那さんの収入の増加が見込めないのであれば、奥様の収入を上げられないか、身の丈以上の習い事をしていないかなど、根本から家計を見直しましょう。

お子さんが大きくなるにつれて、ますます費用がかかるようになりますので、今の状況の家計をずるずると継続するのは「将来に問題を先送りしているだけ」になってしまいます。

お子さんが大学に進学する頃、貯蓄がないことで教育ローンなどを組むようになると、老後の資金や定年後の住宅ローンのための準備が難しくなると考えられます。ぜひ、今のうちにしっかり家計を見直しましょう。

貯蓄を後回しにしない家計を

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投稿者のママの家計は、本来なら一番お金の貯めやすい時期は「今」であるはずです。

しかし、生活費や教育費で貯蓄ができていないようですから、今後お子さんが大きくなると、さらなる生活費や教育費の増大で赤字になってしまう可能性も大いにあります。

貯蓄を後回しにし、家計の問題から目をそらしてしまうと、あとから大きな問題になってしまいますので、できるだけ早い時期に本格的な見直しを行った方が賢明です。

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著者

あき

あき

東京都在住。夫、子供3人の5人家族。家計簿&家計管理アドバイザー。 節約主婦として日本テレビ「ヒルナンデス」、NHK「人生レシピ」フジテレビ「バイキング」などに出演。著書に「あきの新ズボラ家計簿(秀和システム)」他。 もともとは超がつくほどの現金主義だが、最近はほぼ全額キャッシュレス決済。ポイ活や家計簿アプリにも詳しい。

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