そもそも……登場曲って?
イチロー選手がメジャーで打席に入るとき「天城越え」がかかっていたり、マー君こと田中将大投手なら「ももクロ」の曲が流れたり…。それぞれが日本人としての存在感をや大好きなアイドルの曲で自身の気持ちや集中力を高めるために使っているのが登場曲。
もしも相手チームにリードされていても、大ピンチであっても、ファンはその曲に合わせてメガホンや手を叩いたり、歌ったりして(コロナ禍では厳禁ですが……)逆転を信じて選手を送り出すのです。
そんな「元気が出る曲」「自分らしい曲」を、実は誰もが持っているのではないでしょうか?通勤時に聞くとやる気が出たり、寝る前に聞くとリラックスできるなど、生活の1部となって支えてくれている音楽もあるかもしれませんね。
みんなの登場曲は?
ここでいつも通り?周りの人たちに取材してみました。
Bon Jovi:It's My Life ……納得!力がみなぎるテッパンナンバー!
平井堅:君の好きなとこ……「照れた笑顔 拗ねた横顔」自己肯定感が満たされます。
矢沢永吉:黒く塗りつぶせ……永ちゃん崇拝者の讃美歌?!
Carole King:You've Got A Friend……自分もこうありたいと思います。
女子プロレスラー(花園桃花選手)の登場曲!……朝の目覚めに聞くと、ドンピシャ!
力が湧いてきそうなロックばかりかと思いきや、体温が上がりそうなバラードの名曲もありで、なかなか深みが出てきました。さて、あなたならどの曲を選びますか?
若宮テイ子さんの登場曲は?
今回も、ラジオ大阪『心に効く聴くラジオ 27カラット マジック』『新しい大人の朝に!ハッピー・プラス』金曜日で活躍中の若宮テイ子さんにお聞きしました。
デビュー当時は「Inoki Bom-Ba-Ye」
──今回のお題は「登場曲です」とテイ子さんにお伝えしたところ、この写真が送られてきてびっくりしました!
若宮テイ子:デビュー当時の私の登場曲を選ぶなら、アントニオ猪木さんの「イノキ ボンバイエ」燃える闘魂です。この頃は向こう見ずにやっていたのかも(笑)。金曜夜8時は、必ずプロレス中継を見てましたね。今はテレビ以外の方法で、自分の中にさまざまなことを目で見て、耳で聞いて、活字を読んで吸収しています。
今年選んだのは「車輪の夢」
──登場曲をシーズンごとに変更する選手もいるようなのですが、今年のテイ子さんのテーマ曲は?
若宮テイ子:2022年は徳永ゆうきさんの『車輪の夢』。コロナ禍で行先が見えづらく、自分の描いていく「夢」が遠ざかっていくような感情に押し潰されそうになったり……。そんな時に「ゆうき君」に「勇気」をもらっています。
──徳永さんの曲はテイ子さんの番組にゲストで出られたときに初めて聴きましたが「忘れられない笑顔浮かべて 見上げればあの日の空」という歌詞が好きです。
若宮テイ子:この1年は「諦めない、くじけない、放り出さない」と決めました。歌詞にもあるように「春夏秋冬を巡りゆく」車輪のように動き続けたいですものね。それから、音楽ライブや音声SNSなど……やりたいことがいっぱいありすぎるので、その整理も。とにかく、まだまだ夢の途中です。
この人の登場曲は?
──では、先日ゲストとして「27カラットマジック」に出演された大阪芸術大学客員准教授 谷口真由美さんのテーマを1曲選ぶとしたら?
若宮テイ子:私のイメージだと谷口さんのテーマ曲は「I’m Every Woman」チャカ・カーンかな?女性の地位向上や、ジェンダーなどのジャンルで頑張るパワフルな大阪のおばちゃんにはこの曲がぴったり!(笑)谷口さんご本人が選ばれた曲は、番組でも流れた麗美の「ノーサイド」ですね。ゲームが終われば敵も味方も無い、という意味のノーサイド。ラグビーを愛する谷口さんらしい、ユーミンの名曲です。
番組テーマ曲は、今もビリー・ジョエル
──今まで担当された番組のテーマ曲で印象的な曲は?
若宮テイ子:かつてKBS京都の深夜番組「ハイヤングKYOTO」でも使用した、ビリー・ジョエルの「ジェームス」。40年近く経った今でも、自分に問いかけるような歌です。「自分の生き方、好きかい?」って。
「アイドルを探せ!」
──私が選んだテイ子さんの登場曲は Sylvie Vartan「アイドルを探せ」です。
若宮テイ子:嬉しい!フレンチ大好き。シャンソン、フレンチポップスも大好き。私の根っこです。この曲は、「あなたのために、誰よりも綺麗になりたい」って曲ですね。私もかつては……そうでした(笑)。シルヴィー・バルタン、最後のコンサートと言われて、頑張って観に生きました。もちろん、憧れのアイドルですから。
saita世代に贈る曲は「獣ゆく細道」
──saitaの読者は40代が中心なのですが、日本人の40代女性は世界で一番睡眠時間が短いそうです…。そんな多忙な読者のみなさんにテイ子さんから「エール曲」を!
若宮テイ子:椎名林檎と宮本浩次の「獣ゆく細道」は効きます。映画「ジャングルブック」のサントラから「ベア・ネセシティ」には生きていく上での大切なことを教えられます。ひとまず「気楽に」というのは、これからの時代に必要なことですね。
何度も色んな波はやってくる
──テイ子さんの40代はどうでしたか?
若宮テイ子:朝の帯番組をやっていました。えらい人気番組になってしまい、お金も入りました(笑)。波に乗っている時は怖いもの知らずでしたが、その後ズドン!と落とされました。1995年の阪神淡路大震災で被災したんです。泣きながらオンエアしたことも……。
被災したことで、人の声、命の大切さを痛感しました。そのあとは、「乳がん」です。しかも自分の誕生日に告げられて「死ぬってどんな感じかな?」って単純に考えました。そこからリカバリーして、第二の人生だと思って生きてきました。何か社会にも役に立つことはないかと里親に申し込み、その後は子育てに奮闘しました。
何度も、いろんな波はやってくるけれど、大変な出来事が自分を強くもしてくれるし、その都度、自分と向き合って考えることで生き方の方向性が定まってきた気がします。
お話を伺ったのは…若宮テイ子さん
神戸出身。司会、CM、講演、タレントTalking Jazz singer
アクセサリーデザイナー 朝日カルチャーアクセサリ―講師
【出演】
ラジオ大阪「新しいおとなの朝に! ハッピープラス」金曜日 7時~11時
ラジオ大阪「ハートに効く聴くラジオ 27カラット マジック」金曜日 27時~28時