「片付けられない」が口癖になってない?
私は現場主義の整理収納コンサルタントとして、これまで数多くのお宅で片付けのお手伝いをしてきました。
その中でもみなさんがよくおっしゃるのが「モノが捨てられない」とか「片付けられない」ということです。
でも……本当にそれがおうちが散らかっている理由なのでしょうか?
もしかして「捨てられない」「片付けられない」が口癖になっていませんか?
今回は、「片付けの際にもっとも重要なこと」についてお話ししていきます。
「あとで」と後回しにして放置したままのモノありませんか?
こちらは先日お伺いしたお宅の写真です。
お子さんが大きくなったので、お父さんの荷物置き場となったこちらのお部屋に、お兄ちゃんをお引っ越しさせたいとのことでした。
しかし、部屋にはダンボール箱が山積み……。
というのも、引っ越の際に荷造りの時間を確保できなかったので、業者が梱包してくれる「おまかせパック」を利用したのだそうです。
引っ越しが済んでからの荷解きは自分でしなくてはいけないのですが、やはり忙しさから「あとで」を繰り返して、何年も経ってしまった……とのことでした。
他人事のように思えますが、じつはこのパターンはものすごく多いんです。
ダンボール箱でなくても「あとで」と後回しにして放置したままのモノ、みなさんのお宅にもありませんか?
家やモノは本来「そこに住まう人のため」にあるのですから、「モノのための部屋」にしてはもったいないですよね。
「片付けられない」のではなかった
まずは、「あかずのダンボール箱」の中身を整理していくのですが、箱を開けた途端にお父さんから衝撃的な一言。
「あ、いらないですね。ゴミですね。」
ここで、私は確信しました。
「捨てられない」とか「片付けられない」のではなくて、そもそも「片付けに時間を割いてこなかった」だけなのだと。
このお宅のお父さんのような人はとても多いです。
「よし! やろう!」と時間さえつくればあっという間に片付けられるのに、「片付けの時間」と考えると「面倒」とか「大変」というイメージが先行してしまって、なかなかその時間をつくろうと思えないんですよね。
今回、私たちプロに頼ってくださったので「きっかけ」が生まれ、結果ご覧のとおり。
「いらないです」と思い切りの良いお父さんの判断で作業も順調に進み、あっという間にお兄ちゃんに使ってもらえる部屋に大変身しました!
このように、決して「散らかったおうち=片付けられない」というわけではないんです。
では、散らかったモノや片付かないモノを景色にしてしまわないためには、どのようなことが大切なのでしょうか?
「今やる」と決めてしまえばOK
今回のお宅でも他のお宅でも、一度取り掛かってしまえば本当にあっという間です。
だから、何も難しいことはありません。「今やる」と決めて、片付けに取り掛かればいいだけなんですよ。
片付いていない景色を「当たり前の風景」にしてしまわないようにすることがとても大切!
「でもやっぱり忙しい」とか「なかなかやる気が起きない.....」という人は、自分の理想の人生の過ごし方から逆算して考えてみてください。
理想の人生像にも、その散らかったお部屋は描かれていますか? そう考えると片付けの優先順位は上がってくるはず。
片付けに向き合いたくないという気持ちは、「苦手」という勘違いからきているのかもしれません。
たった一瞬の決断で、この先の長い人生を心豊かに暮らすことができますよ!