お話を聞いたのは……洗濯ブラザーズさん
毎日の洗濯を楽しくハッピーにするために活動するプロ集団で、茂木貴史さん、茂木康之さん、今井良さんの3人で結成された。横浜でクリーニング店「LIVRER YOKOHAMA」を経営する傍ら、劇団四季、シルク・ドゥ・ソレイユ、クレイジーケンバンドなど国内外の有名アーティストの衣装クリーニングを行っている。
『日本一の洗濯屋が教える 汚れ落としの神ワザ 』
著者:洗濯ブラザーズ
定価:1,274円
洗い方と干し方でパンツのシワは防げる
お仕事用のスラックスのほか、ジーンズやテーパードパンツなどさまざまな形と素材があり、日常に欠かせないパンツ。しかし、夏用となると薄い素材でできたものも多いため、冬用パンツよりもシワや型崩れが起きやすいのが特徴です。
洗う度にシワになるパンツは、やはりクリーニングに出したほうがいいのかな……と思う方も多いかもしれません。でも、洗濯ブラザーズさんたちが言うには「洗い方と干し方しだいでシワや型崩れ、色落ちは防げる」とのこと。
自宅で気軽に洗うことができれば、クリーニング店にお願いするより、1本あたり、825円ほどのお得になるということなので、家計にもうれしいですよね。
シワにならないパンツの洗い方
パンツをを洗う前には、汚れが溜まりやすい箇所であるポケットの内側や裾などを重点的にプレウォッシュしましょう。液体洗剤と水を1対1で割った「プレウォッシュ液」を吹きかけ、ブラシで叩いておきます。
【洗濯機で洗う場合】
1. ファスナーやホックをすべて閉めてからパンツを裏返し、ネットに入れます。
たたんだままネットに入れることでシワの防止になります。
2. ネットに余り部分がでてしまう場合は、くるっと丸めてゴムで留めておきましょう。
3. 洗濯機の設定は、洗い3分、脱水1分、すすぎ1回、脱水1分。「おしゃれ着コース」や脱水の「低速回転モード」などがある場合は活用しましょう。
【手洗いの場合】
1. パンツをたたんだ状態にして、お湯と洗濯洗剤が入った桶の中で3分ほど押し洗いをします。
2. パンツをネットに入れたあと、洗濯機を使って脱水します。ネットへの入れ方は洗濯機洗いと同様に、ファスナーやホックを閉め、裏返してから入れましょう。
3. 1回目の脱水が終わったら、桶に新しい水をはり、手動ですすぎをしましょう。そのあとに同じ手順で2回目の脱水を。
縫い目を引っ張って伸ばすことがポイント
パンツを干すときは、ファスナーやホック、ボタンなどを開けますが、裏返しのままに干すのが鉄則。ピンチハンガーなどにウエストを挟んで固定しましょう。
パンツの中に空気が流れるように、筒状にするとより早く乾きます。さらに、型崩れやシワを防ぐために、吊るしたパンツは縫い目を引っ張って伸ばすのが重要です。
こんな干し方はNG
パンツを縦に二つ折りにして、ハンガーにかける方法は、型崩れやシワは防げるかもしれませんが、空気が服の中を循環せず、生乾きの原因になってしまいます。ニオイの原因になるので注意しましょう。
仕事にもおしゃれにも欠かせないパンツ。洗濯後にアイロンをかける手間や、型崩れするリスクを考えて「何回かに1度しか洗わない」という人も多いのでは? でも、洗濯ブラザーズさんたち直伝の正しい洗い方を知っていれば、アイロンをかけなくても、シワや型崩れなく仕上げることができるんです。
今年の夏は、クリーニング代をかけずに自宅で洗って、いつでも清潔なパンツでおしゃれを楽しみましょう。