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子どもの“しつけ”に迷ったとき。思い出したい「3つの指針」

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 子どもの“しつけ”に迷ったとき。思い出したい「3つの指針」

2022.09.01

臨床心理士・公認心理師のyukoです。マナーの悪い子を見たとき、”親はなぜ放っておくのかな?”と感じたり、逆に厳しく叱っている姿を見ると”もっと優しくしてあげてもいいのでは”と思ったり‥。家庭それぞれに教育方針があるとはわかっていても、しつけの程度は気になりますよね。悩んだときに思い出したい「しつけの心構え」について考えます。

「しつけは家庭で行われるもの」認識へのプレッシャー

多様性を尊重される今の社会において、子どもが近所の大人から「常識」を教えられる機会は減っていますよね。
地域社会としての繋がりが希薄になっていることに加え、人には人の家の考えや常識があるので、「口を出すべきではない」風潮が浸透してきているように感じます。

SNSで似た問題を抱えている方が叩かれていたり、よかれと思って行っていた行動ですら反対意見があったり。
直接言われなくても、マナー違反や行儀に対する厳しい視線を強く感じている方は多いのではないでしょうか。

家庭でしつけを行うしか選択肢がないと、子どもの悪さは全て親の責任に感じやすく、ついきつく叱ってしまうときもありますよね。
しつけはどこまでするべきなのか、基準が多様な今だからこそ、指針をもっておくのが大切です。

しつけに迷ったとき、思い出したい3つの指針

できなかったときの叱りよりも、できたときの褒めを重視

子どもが人に迷惑をかけないかなどを不安に思い、強く注意する方もいますよね。
ですが、よい行動の習得やよくない行動の修正には、褒めの方が有効なんです。
いつ、よくない行動をするか心配するよりも、日々の関わりの中でよい行動に目を向けてしっかりと褒めるのがおすすめ。

褒める出典:stock.adobe.com

そうはいっても日々の関わりの中で、余裕がないときはピリピリしてしまったり、何を褒めていいのかわからない方も多いですよね。
そんな方は、子どもへの期待値を少し下げ、30%くらいできていたら褒めるのがコツです。
子どもの目線に寄り添って声をかけられるといいですよね。

一貫した目的と対応をもつ

ついやってしまいがちなのが、「親が忙しいときは叱るけど、忙しくないときはゆるめの対応」「あまりにもわがまま言うと、仕方なく要望に応える」など、その都度変化する対応。
バタバタしている日々の中では、臨機応変に対処しなければならないときも、たしかにありますよね。

ですが「その場の状況に合わせて変化するやり方」だと、子どもの脳では何がよくて何が悪いのか学びにくいもの。

優しい子に育ってほしい→相手を傷つける言葉を使ったときは叱る
我慢できるようになってほしい→わがままを言っても要望はのまない。
礼儀を大事にしてほしい→あいさつをしっかりできたら褒める

子どもと向き合う親出典:stock.adobe.com

どんな子に育ってほしいのか、何を身に着けてほしいのか、目的を考えるのが第一です。
そして、一貫した対応を心がけておくとよい行動が身につきやすくなります。

家庭で教育方針が違ったときは話し合いからヒントを得る

子ども同士の喧嘩を仲裁するか。大人に対して挨拶や「ありがとう」がなかったら指摘するか。

子どもの友達には言いにくくても、関わっている中で我が子が友達の真似をしたら嫌と感じる方も多いようです。
ママ友の家庭と教育方針が違うとき、どんな育て方が正しいのか迷いますよね……。

でも、そんなときこそ得られる発見があるんです。
「そういう対応の方法もひとつだね。こんなときはどうしてる?」
「自分の家では〇〇を大事にしてるんだけど、他にも考え方あるのかな?」

ママ友出典:stock.adobe.com

相談と情報共有から、しつけのコツや違いを知っていきましょう。

しつけ以上に大切なのは親子の信頼関係

家庭から社会にでたときに子どもが困らないよう、ルールを教えてしつけるのは大事な時間。
ただ、しつけに一生懸命なあまり、子どもの気持ちや考えを見過ごしたり、ないがしろにしないよう心がけたいものです。

信頼関係をしっかり築いたうえで、大切なマナーを伝えていけるといいですよね。


著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。