「全て終わったらもう夜。時間に追われてしんどい…」お金以外の“共働きのメリット”を改めて考えてみた

家族・人間関係

stock.adobe.com
 「全て終わったらもう夜。時間に追われてしんどい…」お金以外の“共働きのメリット”を改めて考えてみた

2023.02.07

臨床心理士・公認心理師のyukoです。共働きだと、仕事に家事に育児と毎日慌ただしく過ぎていきますよね。様々な役割を担っていると、全てを完璧にこなすのは難しいもの。どれも中途半端になってしまい、罪悪感を感じたり、イライラしてしまうときもあると思います。今回は、共働きの難しさと、共働きだからこそ得られるメリットを考えてみます。

広告

もくじ

余裕のなさから全部中途半端に。
働かない方がいい?改めて思い出したい共働きのメリット
社会での居場所を得られる
様々な立場の考え方に触れられる
子どもに働いている背中を見せられる
子どもと適度な距離感を保ちやすい
どう思われているかではなく、自分がどうしていきたいか

余裕のなさから全部中途半端に。

共働きをしていると、毎日時間に追われ思い通りのタイムスケジュールがこなせずイライラしたり、理想通りの仕事や育児ができず申し訳なさを感じるときも。

仕事と家庭の両立が当たり前とされ、社会全体に少しずつ理解が広まってきたとはいえども、全てを思い通りにこなすのは至難の業です。
SNSで手の込んだ料理の写真や余裕のある暮らしぶりを見かけると、やり場のないもやもやが溜まっていくときもありますよね。

SNSを見る女性出典:stock.adobe.com

勉強に身が入っていない子どもを見てイライラするけど隣に付き添って勉強を見る時間はない。
子どもとゆっくり話す時間も、手をかけたご飯を作る時間もない。

そんなとき、いっそ仕事を辞めたほうがいいのか?とキャリアを迷われる方も。

ですが、共働きには金銭面以外のメリットも多いんです。
一度立ち止まって考えてみるのがおすすめです。

働かない方がいい?改めて思い出したい共働きのメリット

社会での居場所を得られる

仕事を辞めてから気づかれる方が多いですが、身内やママ友以外の大人と話せる場は貴重です。
”母としてどう伝えるべきだろう”、”子どもの親としてどう立ち振る舞ったらいいのかな”と考えず、仕事だけを目的とした話をするのが家庭の息抜きになっている場合もあるんです。

また、何かに没頭できる時間も得られます。
仕事に打ち込んでいると、気づいたらイライラがおさまっていたり、何に怒っていたのか忘れていたときもありませんか?

自分自身のために、家庭以外の居場所をもっておくのもひとつかもしれません。

様々な立場の考え方に触れられる

同じ学校、同じ園だと、子どもの友人関係ありきの人間関係であったり、子ども同士の比較が気になってしまうもの。
子どもの園や学校とは関係ないからこそ話しやすい育児の悩みや愚痴もありますよね。

ママ友と話す女性出典:stock.adobe.com

また、「子どもが置かれているコミュニティがすべて」と感じてしまうと、自然と視野が狭くなってしまいます。

世代や地域が違う家庭の話を聞く中で考えさせられたり、気づいたりする経験もきっとあると思います。
広い視野を持てると、子どもと関わる中で寛容になれたり、複数の視点から一緒に考えられるようにもなれます。

子どもに働いている背中を見せられる

親自身が一生懸命働いていると、その姿が子どもにとってのロールモデルにもなってきます。
もちろん、似た仕事に就きたいと考える子もいれば、まったく違う分野に興味を持つ子もいます。

ですが、より身近に社会との繋がりがあると、自身の将来についてもイメージしやすくなっていくんです。

子どもと適度な距離感を保ちやすい

仕事を辞めて心に余裕ができると、おおらかに子育てを楽しんでいける方もいます。
一方、”仕事を辞めたんだから頑張らなければ”と、肩に力が入りすぎてしまい、子どもと近い距離で接しすぎてしまう方も。

子どもを𠮟る女性出典:stock.adobe.com

特に、中学受験対策や勉強のサポートに本腰を入れるための辞職は要注意です。
口には出さずとも”仕事を辞めてまで”というプレッシャーが本人に伝わってしまう危険性があるからです。

仕事と子育ての両方を担っている方が、子どもとの距離感を上手く保ちやすい親子も多いんです。

どう思われているかではなく、自分がどうしていきたいか

子どもにもっと手をかけたほうがいいと義母から思われてるかも...
残業している同僚に引け目を感じながら早退するのは心苦しい
お惣菜が並ぶ食卓を見て子どもに申し訳なく感じる

周りからどう思われているか心配になると、自身の選択が正解かどうか迷うものです。

ですが、子どもにとって一番よい影響は「親の前向きな生き方」に他なりません。
やりがいを感じて仕事をしていたり、懸命に家事と仕事を両立させている姿は、子どもにとっての誇りでもあります。

どう思われているかではなく、どう生きていきたいかに目を向けて選択するのがおすすめです。

広告

著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

気になるタグをチェック!

saitaとは
広告