教えてくれたのは……東京都市大学 早坂信哉先生
東京都市大学人間科学部学部長、教授。医師、博士(医学)、温泉療法専門医。入浴や温泉などに関する医学的な効果を研究。これまで25年にわたり3万人以上の入浴を調査し、テレビ出演や講演会も行なっている。
冬場のお風呂では「かくれ脱水」に注意!
寒い冬、ゆっくり湯船に浸かるときに気をつけたいのは、“汗をかくこと”です。
冬は喉の渇きを感じにくくなったり、乾燥によって皮膚から水分が失われたり、基礎代謝が上がることで汗をかきやすくなっていたりするため、気がつかないうちに脱水状態になってしまう、「かくれ脱水」になりやすいそうです。
この状態で入浴をすると、血液がドロドロになり、心筋梗塞や脳梗塞などの健康リスクが高まってしまいます。
おすすめは「ミネラル入りむぎ茶」
汗によって失われた水分とミネラルを補給するには、「ミネラル入りむぎ茶」がおすすめです!
無糖でカフェインゼロのため、毎日健康的に飲むことができます。さらに、ミネラル入りむぎ茶には、血液をサラサラにする効果があったり、血栓予防や血圧を下げる効果も報告されていますので、健康リスク対策としてもおすすめの飲み物なのです。
効果的な飲み方と正しい入浴方法
入浴前
ミネラル入りむぎ茶を200ml〜300ml飲む。
1回の入浴で約800mlの汗をかくため、脱水症状などを防ぐためにあらかじめ水分補給をしておきましょう。
入浴中その1
40℃のお湯に5分ほど、しっかり肩まで浸かる。汗をかいているので、ミネラル入りむぎ茶を「点滴飲み」する。
40℃程度のぬるめの温度は、心身ともにリラックスさせる効果があり、血圧が下がる効果があるそうです。お湯に浸かる時間は、全体で10分でOK。お湯に浸かることで、血液の流れが良くなり、冷えの改善や老廃物の排出、さらに水圧によるむくみの解消など、健康に効果的です。「点滴飲み」とは継続的にこまめに水分補給をする飲み方です。
入浴中その2
体や髪の毛を洗って、再度5分ほどお湯に浸かる。
体を洗うときは、乾燥を防ぐためゴシゴシこすらず、石鹸を泡立てて手で軽くなでる程度がおすすめです。
入浴後
体をふいてすぐに保温し、ミネラル入りむぎ茶を200ml〜300ml飲む。
入浴後は急激に皮膚の水分量が減るので、すぐに保湿することが大切です。また、失った水分、ミネラルを補給するため、ミネラル入りむぎ茶を飲みましょう。
お風呂に入るタイミング
寒い季節や帰宅が遅くなったときなどは、寝る直前に入ってしまいがちですが、よい眠りのためには程よく体温が下がる就寝1時間30分前の入浴が理想です。
就寝直前にお風呂に入る場合は、ぬるめのお湯にして長湯をしないなど、体温を上げすぎないようにすることが必要です。
いかがでしたか? 日常生活でも少しずつ継続的に飲む「点滴飲み」がおすすめとのことです。
しっかりお湯に浸かりたくなる冬だからこそ、脱水状態にならないよう気をつけて、毎日の入浴を楽しみましょう!