教えてくれたのは……岩野上 幸生(いわのうえ こうせい)さん
東京で飲食店を複数手がける人気料理人。YouTubeチャンネルの「飲食店独立学校 /こうせい校長」では、さまざまな料理のテクニック、役立つ情報を発信。著書に『プロのコツでいつものごはんが100倍おいしくなるレシピ』(KADOKAWA)。
料亭の味の「自家製たくあん」の作り方
たくあんといえば、定番のご飯のお供ですよね。しかし、手作りするには、ちょっとハードル高いイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。こうせいさん流のレシピなら、誰でも簡単に手作りすることができます。
プロの技を生かして、ポイントをしっかり押さえて漬けることで、食べた人全員が「これ、本当に手作りですか!?」と言うほど、完成度の高い仕上がりに。調味料の味がよくしみ込んだ大根に、昆布の旨味、ユズの風味も加わって、ご飯が何杯あっても足りないほどのおいしさです。
では、さっそく、作り方を見ていきましょう!
材料
大根……1本
塩……皮を剥いた大根の総重量に対して5%
※塩をふったら冷蔵庫で3日休ませる。
〜味付け〜
米酢……皮を剥いた大根の総重量に対して8%
砂糖……皮を剥いた大根の総重量に対して5%
薄口醤油……皮を剥いた大根の総重量に対して1%
きざみ昆布……8g
ゆず皮……1g
唐辛子(タカノツメ)……1本
※味付けしたら冷蔵庫で3日休ませる。
1.大根を切って皮をむく。
大根はよく洗い、キッチンペーパーなどで水分を拭き取ってから、葉と根の乾いている部分を切り落とします。大根を横にして3つに切り分けます。グラム数をそろえるため、細くなっている根本の方は少し長めに切ります。
大根の皮は3mm厚さくらいあるので、断面を見て皮の境目を確認し、厚さが均一になるようにむいていきます。
大根の皮と葉っぱは、きんぴらやスープ、混ぜご飯などに使うことができます。皮をむいたら、大根の重さを測り、調味料の分量を決めます。漬かりやすいように、大根を縦半分に切ります。
2.大根に塩をして3日寝かせる。
大きめのボウルに大根を入れて塩を加え、全体に満遍なくすりこんだら、保存袋に入れます。塩は、袋の中でまぶしてもOKです。塩がかたよらないように、袋の外からもんでおきます。塩の浸透圧によって水分が抜けて、塩味が入り、調味料の味も入りやすくなり、日持ちもするようになります。
大根の断面を下にし、すき間なく並べると、均一に漬けることができます。空気をぬいて、封をします。
大根の上にバットをのせ、その上に重しをのせます。この状態で3日間冷蔵庫で寝かせます。3日たつと、大根からかなりの量の水分が出ます。
3.大根を調味液に漬ける。
大根を袋から出し、水で洗って表面のぬめりと臭み、余分な塩分を取り除いてから、キッチンペーパーで水分をしっかり拭き取ります。
きざみ昆布は、汚れが混ざっていることがあるので、さっと水洗いし、水気を拭き取ってから使います。ボウルに米酢、砂糖、しょうゆ、ゆずの皮を入れたら、砂糖が溶けるようによく混ぜ合わせ、きざみ昆布、唐辛子も加えます。
大根を別の袋に入れ、調味液も入れ、昆布を均等に分散させます。
袋の封をして、塩漬けにしたときと同様に重しをのせてから、冷蔵庫で3日間寝かせて味を入れていきます。重しがない場合は、途中で裏返して、満遍なく漬かるようにしてください。
3日間寝かせると、こんな感じになります。
4.盛り付ける。
たくあんを取り出して水分を拭きとり、切っていきます。
盛り付ければできあがり!
ちなみに、保存するさいは、水分を拭き取ってから保存してください。こちらの「自家製たくあん」は、ご飯が何杯あっても足りないくらいのおいしさです。
たくあんに初挑戦の方も、ぜひ作ってみてください!