材料
- メークイン 5個(500g〜700gぐらい)
- 厚切りベーコン 100g
- きゅうり 1本
- プロセスチーズ 80g
- サラダ油 適量
- 卵 3個
- 塩 少々
〜味付け〜
- マヨネーズ 170g
- 濃口醤油 1g
- からし 3g
- ホワイトペッパー 適量
〜トッピング〜
- 粉チーズ 適量
- ブラックペッパー 適量
茹で方ポイント1:水から弱火で茹でる
ポテトサラダに使うじゃがいもは、一般的に粉質系の男爵いもが適しているとされていますが、しっとりなめらか系のポテトサラダが好きな方は粘質系のメークインでもOK。
じゃがいもを沸騰したお湯で茹でてしまうと、中心に火が入る前に外側に一気に火が入ってしまい、煮崩れがしやすくなってしまいます。できるだけジャガイモの大きさをそろえ、水から茹でることによって、均一に火を通すことができます。しかし、じゃがいもを小さく切ってしまうと、これも煮崩れの原因になるので、なるべく大きいまま茹でましょう。
茹で方ポイント2:45℃になったら強火
じゃがいもは50℃~60℃あたりでじゃがいもが固くなる物質(ペクチンエステラーゼ)が活性化してしまうため、この温度帯を素早く通過させることが大きなポイントです。45℃近くなったら、強火にしてじゃがいもが固くならないようにしましょう。
茹で方ポイント3:70℃をキープ
お湯の温度が70℃になったら中火にし、火加減や水を足したりして調整しながら70度をキープして40分ほど茹でましょう。
じゃがいもの甘みを最大化させるのに大切なのがでんぷんの糊化(アルファー化)とでんぷんを糖に変えるベータアミラーゼの活性化です。アルファ―化は60℃前後で始まり、70℃で90%以上のでんぷんがアルファ―化します。ベータアミラーゼの活性化するのが70℃と言われているので、その温度をキープしながら茹でるのがベスト。その一方で、75℃以上になると、ベータアミラーゼが失活してしまうと言われているため、温度が上がらないように調整が必要なのです。
茹で方ポイント4:最後に95℃に上げる
最後にじゃがいものでんぷんを完全にアルファー化させるために95℃で25分茹でます。じゃがいもに串を刺してスッと入ればOK。
あつあつで潰そう
お湯からあげて、火傷しないように注意しながら皮を剥いたら、すぐにマッシャーなどをつかってじゃがいもをすぐに潰しましょう。
冷めてから潰してしまうと、水分を含んででんぷんが多く出てきてしまい、ネチャネチャした状態になってしまいます。熱々の状態で潰すことで、細胞同士がうまく分解されてサラッとしたポテトサラダに仕上がります。
45℃まで冷めたらマヨネーズを投入
45℃まで冷ましてからマヨネーズを入れて、一体化するように混ぜましょう。
ジャガイモが熱々のうちにマヨネーズを加えてしまうとマヨネーズが分離してしまいます。しかし完全に冷めてからマヨネーズを入れても、水分を含んだでんぷんが出てきてしまい、ネチャネチャしてしまいます。
45℃まで冷ます時に、ラップを上にかけてしまうと、じゃがいもの温かさで水蒸気がついて、じゃがいもがべチャッとしてしまう恐れがあるので、表面が乾燥しないように、適度に上下を返しながら混ぜて冷ますのがいいでしょう。
仕上げ
じゃがいもを茹でている間に、具材の準備
- ゆで卵をつくり、それぞれ4等分にカット
- 薄い輪切りしたきゅうりを塩もみし、水分をしっかり絞っておく
- プロセスチーズを小さい角切りにしておく
- 厚切りのベーコンを棒状にカットし、焼いておく
ポテトサラダに濃口醤油、からし、ホワイトペッパーを入れてよく混ぜましょう。じゃがいもの甘みが足らないときは、少し砂糖を加えてもOK。
プロセスチーズときゅうりを加えて混ぜましょう。
お皿に盛り付け、ゆで卵とベーコンをのせ、仕上げにブラックペッパーと粉チーズ振りかけて完成!
じゃがいもを茹でる温度をしっかり管理することが大きなポイント。驚きだったのがマヨネーズを入れるタイミング。熱々の状態で入れてしまっていた人も多いのではないでしょうか。化学に裏打ちされた理論にもとづいて、ていねいに料理することでしっとりとなめらかなポテトサラダに仕上がります。ぜひ試してみてくださいね。
今回教えてくれたのは、岩野上幸生さん
岩野上 幸生(いわのうえ こうせい)さん
1985年生まれ。長崎県出身。18歳から料理の修行を始め、24歳で独立。現在は東京で飲食店を複数手がける人気料理人となり、企業コンサルティングや料理の技術指導なども手掛け、マルチに活躍中。YouTubeチャンネルの「飲食店独立学校 /こうせい校長」では、さまざまな料理のテクニック、役立つ情報を発信している。