寝る前にスマホをいじるのはNG!季節の変わり目に起こる自律神経の乱れを改善する意外な方法

心と体

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2023.04.17

季節の変わり目などに、頭痛、肩こりなど、体調不良を感じるという方は、いらっしゃいませんか? 自律神経のスペシャリストである小林弘幸先生によると、四季の移り変わりは気温や気圧が変動することが多く、自律神経の乱れが起こりやすいそう。自律神経が乱れると、疲れやすくなったり、頭痛・肩こりのつらい症状が現れ、仕事や日常生活に影響することも。そこで小林先生に、すぐに実践できる自律神経を整えるメソッド4選を教わります。自分に合った方法を、ぜひ生活に取り入れてみましょう!

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もくじ

教えてくれたのは……小林弘幸(こばやし ひろゆき)先生
自律神経ととのえメソッド4選
1.入浴する
2.ストレッチやマッサージなどをする
3.寝る前にスマホから離れ、リラックス
4.「歩行」や「噛む」などリズム運動を行う
「ガムを噛むこと」は何にいいの?
1 セロトニン神経を活性化する
2 ストレスを軽減する
3 免疫物質を増加させる
「ガムトレ」とは?

教えてくれたのは……小林弘幸(こばやし ひろゆき)先生

順天堂大学医学部 総合診療科・病院管理学教授。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。著書やメディア出演、講演活動も多数。

こばやし先生

自律神経ととのえメソッド4選

1.入浴する

適切な入浴は、副交感神経を高める効果があります。副交感神経には心身をリラックスさせ、休息させる働きがあります。おすすめの入浴法は、寝る時間の1~2時間くらい前に、少しぬるめのお湯(40℃程度)をためた湯船に、ゆったりつかること。熱いお風呂に浸かると、交感神経が高くなり、身体が興奮状態になってしまうので気をつけましょう。忙しいからとシャワーですませず、たまには湯船に浸かり、心身共にリラックスさせましょう。

2.ストレッチやマッサージなどをする

自律神経の乱れを抑えるためには、マッサージとストレッチがおすすめ。全身の血のめぐりがよくなって、体の調子が整い、その結果、心も健やかに保つことができます。「足の指を開くだけ」のストレッチでも、ふくらはぎなど足全体の筋肉に効きます。そのほか、首や肩を回したり、伸ばしたりするなど、手軽なストレッチから取り入れてみませんか?

3.寝る前にスマホから離れ、リラックス

寝室の電気を消した後、寝る直前までスマホをいじっていませんか? 寝る前にスマホの明るい画面を見ると、交感神経が活性化され、自律神経の乱れを引き起こします。寝る1時間前までには、スマホを見るのをやめて、音楽を聞いたり、読書をしたりと、リラックスして過ごすようにしましょう。深い眠りに繋がり、翌朝すっきり目覚めることができます。

寝っ転がってスマホを見る出典:www.photo-ac.com

4.「歩行」や「噛む」などリズム運動を行う

自律神経を整える方法として、リズム運動がよいことがわかっています。手軽に行えるリズム運動として、深呼吸、ウォーキング、ガムを噛むことがおすすめです。

なかでも注目したいのが、「ガムを噛むこと」。ロッテと行った最新の研究では、日常生活の中にガムを噛むことを取り入れると、気分がよくなったり、自律神経のバランスが改善され、唾液中の免疫物質濃度が増加することがわかりました。
また、ガムは自律神経を整えるだけではなく、脳血流を増加させたり、集中力を高めるなど、さまざまなよい作用があります。

そこで、手軽にできるガムを使ったトレーニング、"ガムトレ"をご紹介します。

「ガムを噛むこと」は何にいいの?

ガム出典:www.photo-ac.com

1 セロトニン神経を活性化する

「噛む」というリズム運動により、セロトニン神経が刺激され、「幸せホルモン」と呼ばれる「セロトニン」の分泌が増加し、自律神経の調節、覚醒作用、集中力を高める作用などがあります。

2 ストレスを軽減する

日常生活や仕事、試験期間中などにガムを噛むと、ストレスや不安感、気分の落ち込みを低減する作用などがあることが報告されています。試験期間中に噛んだ場合では、テストの点数の向上も認められました。

3 免疫物質を増加させる

唾液や粘膜で分泌される免疫物質「免疫グロブリンA(IgA)」は、細菌やウイルス、花粉といったアレルゲンなどと結合し、体内への侵入を防いでいますが、慢性的なストレスにより、唾液中で減少すると報告されています。ガムを「噛むこと」で唾液が増え、さらに時間当たりの唾液中へのIgA分泌が増えることが分かっています。

「ガムトレ」とは?

「ガムトレ」とは、「ロッテ噛むこと研究部」が監修する、ガムを使った口周りのトレーニング。ポイントは3つだけ!

1.背筋を伸ばし、足をしっかり地面につける
ガムトレの基本姿勢は「背筋を伸ばし、足を地面につけて噛むこと」。背筋を伸ばすことで脳への刺激が高まり、唾液がしっかり出ます。さらに、足を地面につけることでしっかり嚙むことができ、咀嚼効率が向上します。

2.口を閉じたまま左右均等に噛む
口をしっかり閉めて噛むことで、口を閉じる筋肉の運動になります。また、左右均等に噛むことで、舌を左右に動かすため、舌の筋肉の運動になります。

3.自分のペースでリズムよく噛む
リズムよく噛むことで、幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンが増加します。日常的に行うことで、自律神経のバランスが整い、精神の安定につながります。

ガムを噛むことに、このような作用があるとは驚きですね。簡単にできるので、ぜひ試してみてください! ただ、体の不調を感じるときは、思わぬ病気が隠れていることもありますので、心配なときは病院を受診してくださいね。

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