猛暑日に必須のエアコン。試運転経験者は5割以下
ダイキン工業が全国の20代~60代の男女1,000名を対象に行った「夏に備える取り組みと夏場のエアコン使用状況」調査によると、約8割の人が暑熱順化を意識して入浴や運動をしたりと、発汗に取り組んでいます。しかし、夏前にエアコンの試運転をしたことがある人は、意識的に発汗している人に比べて少なく、全体の半数以下という結果に。
猛暑の中でエアコンが使えないと熱中症になるリスクは高まり、最悪の場合は死亡してしまう可能性があります。夏前には、暑熱順化だけでなく、エアコン試運転に取り組むことが大切です。
帝京大学医学部付属病院 高度救命救急センター長・ 帝京大学医学部救急医学講座教授の三宅康史先生によると、「春先の暑さに慣れていない身体にとって、急な暑さや強い日射の中で過ごすのは大きな負担で、熱中症の危険性も伴います。早めの暑熱順化、すなわち早めに暑さに慣れておいた方が安全です。また、真夏になったら、暑さに慣れるのをやめて、暑さを避けるようにするのが大切です。エアコンは涼しい環境を保つために必須です。もし猛暑の時期に必須アイテムのエアコンが使えなくなってしまったら、命の危険に直面してしまうこともあります。
夏前には体を暑熱順化させるとともに、早めにエアコンの試運転もしておいてください。」とのことです。
エアコンの試運転は、今の時期に!
ダイキン工業は、試運転を行うのに適した気温やタイミングを分かりやすく把握できる目安として、「夏のエアコン試運転指数」を新たに考案しました。
それによると、夏日が近づいてきている今の時期、試運転をまだ行っていない方は早めの実施がおすすめされています。
エアコン試運転の手順とチェックポイント
エアコンの試運転といっても、ただ動かせばいいというわけではないそうです。最低限のチェックができる「お手軽コース」とさらに丁寧な確認が行える「念入りコース」に分けて、試運転の手順と、チェックするべきポイントをまとめました。
2ステップでできる、「お手軽コース」
1.運転モードを「冷房」にして、温度を最低温度(16~18℃)に設定。10分程度運転する。エアコンに異常があった場合、検知するまでには約10分間の冷房運転が必要です。また、エアコンは室温が設定温度に到達すると室内を冷やす動作を停止します。そのため、最低温度に設定しておくことで、室温が設定温度に早期に到達することを防ぎます。
また、試運転前に、電源プラグが差し込まれていることやリモコンの電池が切れていないか確認しましょう。
ランプが点滅した場合は、異常停止している可能性があります。リモコンでエラーコードを確認し、エアコンを買った販売店または各メーカーのお客様相談窓口に連絡しましょう。
さらに2ステップ追加でしっかり確認、「念入りコース」
3.さらに30分程度(目安)運転し、室内機から水漏れがないか確認する。エアコンは冷房運転時、室内機の中にある熱交換器が冷やされて結露水が発生します。発生した結露水はホースで屋外に排水されます。30分程度の試運転をして、結露水を十分に発生させて水漏れしないか確認する必要があります。屋外のホースから水が出てくるところまで確認できれば安心です。
もし、30分待てない場合は、切タイマーの活用が便利です。なお、その場を離れる場合には、万が一の水漏れに備えてエアコンの下には物を置かないようにしましょう。
ニオイや音の種類のより、さまざまな要因が考えられます。各メーカーの公式サイトか、またはダイキン工業のホームページにあるAI故障診断から、ニオイや音の種類にあわせた原因が紹介されていますので、確認してみてください。
フィルターや熱交換器がとても汚れていると嫌なニオイの原因になったり、振動が原因で異音につながったりするケースもあります。
たった数十分の準備で快適な夏を迎える準備が完了します。
まだ試運転が済んでいない方は、まずは今日、リモコンの電池が入っているか確認してみることから始めてみてはいかがでしょうか!