NG1.領収書を保管していない。
医療費が高額になった場合、健康保険の高額療養費や所得税・住民税の医療費控除など、お金が返ってくる制度を利用できることがあります。
これらの申請を正しくするためには支払った金額をしっかり把握する必要があります。また、医療保険や傷害保険の保険金等を請求する場合には領収書で医療行為を受けた証明になる場合もあります。
忙しくて家計管理ができていない人も、医療費の領収書はきちんと保管しておきましょう。
ドラッグストアで購入した医薬品も医療費控除の特例「セルフメディケーション税制」でお金が返ってくる可能性もあるので保管をしておくといいですね。
NG2.軽い病気でも、大きな病院で受診をする。
紹介状のない受診や緊急の傷病でないのに、大きな病院(一般病床200床以上の病院など)で受診すると通常の診療代の他に「特別の料金」が加算されます。
特別の料金は以下のとおりで、安くはない金額です。
●初診 医科7,000円以上 歯科5,000円以上
●再診 医科3,000円以上 歯科1,900円以上
風邪やねん挫など日常の病気やケガは、かかりつけ医など地域の医療機関で受診するようにしましょう。
NG3.1つの傷病で理由なく複数の病院を受診する。
同じ病気やケガで複数の医療機関を受診することを「はしご受診」などと言いますが、これもお財布にやさしくない行動と言えます。
病院で治療を受ける場合、最初の診療では「初診料」、2回目以降は「再診料」がかかります。初診料は再診料の約4倍高くなります。
また、病院を変えると同じ検査をもう一度することにもなり、検査料も発生します。
NG4.診療時間外に病院にかかる。
休日や深夜に診てもらえる病院もありますが、診療時間外に受診すると休日加算や深夜加算など割増料金が加算されます。
病院だけでなく薬局の料金も割高になります。救急の場合以外は、診療時間内に受診するようにしましょう。
また、診療時間内でも18時から8時までは夜間早朝加算がされます。
NG5.お薬手帳を忘れる。あちこちの院外薬局を利用している。
お薬手帳とは、薬局で処方された薬を記録し、飲み合わせや重複しての投与がないかを確認できるものです、このお薬手帳を持って処方してもらうと薬局での料金が安くなります。ただし、安くなるにはその薬局を原則3か月以内に利用している必要があります。
かかりつけ薬局を決めておいたり、お薬手帳はアプリを利用したりすると、うっかり出費を防ぐことができますよ。
NG6.ジェネリックを利用しない
ジェネリックとは、新薬(先発医薬品)の特許が切れた後に販売される新薬と同等の有効成分・効能があると厚生労働省が認めた薬で、新薬よりも安く購入できます。服用してみて問題がなければ、積極的に取り入れましょう。
その他、マイナ保険証が利用できる医療機関では、マイナ保険証で受診をすると窓口負担が低くなります。
マイナンバーカードに健康保険証を紐づけしたマイナ保険証について、他人の情報がご登録される事例などニュースになっており、不信感がある人もいるかと思いますが、現在のところ2024年秋までに現行の健康保険証を廃止し、マイナ保険証に移行する政府の方針です。
病気やケガをした時の医療費は、削ることが難しいお金ですが、気を付ければ必要な治療を受けても費用を抑えることもできます。
大きな病院や時間外の受診を避けることは、より緊急に治療を必要とする人のためになり、自分のお財布にもやさしい行動に繋がります。