友だちとケンカを「しやすい子」の特徴とは

家族・人間関係

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2023.09.25

臨床心理士・公認心理師のyukoです。中学生くらいになると、親友や仲良しグループとうまくやっていける子もいれば、友達とすぐに仲たがいしてしまう子、友達と長続きしない子もでてきやすくなります。最近はSNSでのコミュニケーション力も関わってくるのでトラブルが複雑化しています。なぜトラブルが生じやすいのか、そしてその対処法を考えていきます。

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喧嘩の理由となりやすい「SNSトラブル」

中学あたりになると、スマホを持ちSNSで友人と繋がる子も多いですよね。
会話のように次々進んでいくSNS上でのやり取りでは、ときに対面でのコミュニケーション以上のスキルを求められます。

このタイミングで言ってよいことなのか、このメンバーで共有してよい話題か、どのような反応を求められているのか。
SNSで生じる些細な齟齬や失言が、トラブルに繋がるケースが非常に多いんです。

SNSトラブル出典:stock.adobe.com

SNSでは昼夜問わず親密なコミュニケーションが取れる一方、誰かを除いたグループを作るなど閉塞的になりやすい側面もあります。
令和時代の学生は、SNSを介したコミュニケーション力も伸ばしていく必要があるんですね。

今回は、中学生くらいの子はどんなトラブルが多いのか、友達と上手くやっていくためのコツを考えてみます。

なぜトラブルが生じてしまうのか

考える前に言ってしまう

日常会話でも、SNS上の会話でも、よく考える前に発言してしまう子はトラブルになりやすいもの。

例えば、

  • 髪を切ってきた子に対して「前の方がよかった」「なんか変じゃない?」など思った感想をすぐ口に出す。
  • 「実はさ」とSNS上で大切な話を切り出そうとしている子に対してふざけたスタンプを送って空気を変えてしまう。
  • 「〇〇ちゃんが~って言ってた」など、周りの子の気持ちを十分考える前に言ってしまう。

ケンカする子ども出典:stock.adobe.com

考える前に言う癖がある子は、悪気はなかったとしても悪意に受け取られたり、空気が読めないと思われるなど、損してしまいます。

言葉がきつくなりやすい

言葉がきつい子も、周囲とのコミュニケーションが上手くいかず孤立しやすいよう。
特に、正しいとしていること、よかれと思って言っていることはきつい言葉になりやすいものです。

小学校前半であれば、シンプルなルールの中で成り立っているので、正論を言う子に味方がつきやすいのですが、高学年になってくるとそうはいきません。
社会においてもそうですが、正しさを主張するだけではやり過ごせないときが増えてくるんです。

汚い言葉や攻撃的な言葉はもちろん、正しい言葉もトラブルになりやすいんですね。

謝るタイミングがわからない

謝るのが難しい子も、友達関係が長続きしにくいようです。
ちょっとしたすれ違いや、比較的シンプルな衝突であれば謝りやすいのですが、複雑なもめごとになると謝り方やタイミングを見失いやすくなります。

例えば、

  • 3人のLINEでAちゃんに対してかけた言葉だったのに、その言葉によってBちゃんが傷ついた。
  • Cちゃんと一緒に撮った写真をSNSにあげた。いつもなら「いいね」とコメントを必ずくれるのに今回はない。事情を聞くと前から勝手にあげられるのが嫌だったらしい。
  • いつもは4人グループで仲良くしているけど、昨日はそのうちの3人だけのLINEで盛り上がった。次の日学校に行き、LINEでしていた話題の続きを話していると気まずそうなDちゃん。

スマホを見る子ども出典:stock.adobe.com

複数人が絡んだり、学校外のコミュニケーション、SNS上のやり取りが加わってくると問題も複雑になりやすいもの。
謝るタイミングを見失ったり、何をどう謝ったらよいのか子どもの考えではわからないと、友達と長続きできなくなってしまうんですね。

まずは家庭内で見本を見せていく

親子喧嘩のやり方が、学校での友人トラブルに繋がるケースは多いもの。
正しさを突き通したり、論破しようとする、兄弟どちらかへの配慮が欠ける、嫌味を言うなど、家庭でのやり取りは子どものコミュニケーションに反映されやすいんです。

家で考える子ども出典:stock.adobe.com

逆に、「あれ?」と思った時点で友達に聞いて誤解を解くようにする、少しでも非があったら自分から謝る、相手の気持ちを汲みながら話すなど、家庭での配慮が身についている子がいるのも事実。

子どもは親と兄弟の喧嘩、夫婦の喧嘩を見て育ちます。
子どもに「あなたはこうするべき」「~って言ったらいいんじゃない?」など伝えるだけではなく、普段のコミュニケーションで示していく必要があります。

相手を思いやって先に折れる姿や、いさぎよく謝る姿、率直に話し合う姿勢を見せていけるといいですよね。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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