教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。著書に『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい』(KADOKAWA)がある。
「幸福度の低い人」がやっている朝の習慣
幸福度の低い人は、朝起きたときからすっきりしていない傾向があります。憂鬱な気持ちや、気だるさと共に朝を迎えていませんか?
朝の習慣は“前日の夜”からスタートしています。朝の習慣は清々しい毎日をつくる大切な時間。ご自身の毎日を確認してみましょう。
朝の習慣1 いきなりのネガティブ思考
朝起きた瞬間から、「今日もめんどくさい」「〇〇が嫌だなぁ」なんて思考が出ていませんか?
バナナと口に出していうと、頭の中にバナナがイメージされるように、脳は言葉をキャッチした瞬間にイメージします。朝一でダルイな~なんて思うと、気だるい一日がイメージ先行でスタートされてしまうのです。
「朝だ!深呼吸をしよう」「布団が気持ちいい」など、本当にそうだなと感じるものを確認したり、清々しくなる行動を考え実行することで、変わっていきます。
また「体がダルくて重い」と感じる人は、脳に一番大切な睡眠が不足している可能性があります。
睡眠不足は不安や抑うつ状態が高まるデメリットが。お風呂につかる、アロマの加湿器をつける、真っ暗な空間にするなど、すっきり眠れる環境も見直してみましょう。
朝の習慣2 すぐスマートフォンを使う
朝からスマホやSNSの情報に過度に触れるのはおすすめしません。
スマホは「小さい四角の画面」で視野が狭くなり、AIによってあなたが1度見たものに類似した情報が出てくるため、見すぎると思考も偏ってしまいます。
特に朝から怒りや悲しみを伴うニュースを見てしまうもの良くありません。
朝は、上を見上げて今日の空や緑を見てあげると清々しい気持ちになり、モチベーションアップにも貢献してくれます。
空も木の緑も毎日同じ景色ではありません。毎日の変化に気付ける贅沢さも、ご自身の毎日に取り入れてあげましょう。太陽の光を浴びるとメンタルを安定させてくれるホルモンのセロトニンが出ることが分かっています。自然もしっかり味方につけましょう。
朝の習慣3 朝食を抜く・健康でない食事をとる
厚生労働省の調べによると朝食を食べない朝食欠食率は年々増えていて、働き盛りの20代~40代に上昇する傾向が確認されていて、全体では12%に達しています。
朝食をとることは健康な脳や身体づくに役立つことがわかっており、大手企業では朝食を無料提供するところもある程です。脳はブドウ糖がエネルギーの源で、睡眠中に消費されるので、朝は不足している状態です。なので、朝ごはんを抜くと仕事のパフォーマンスが落ちてしまうと考えられています。
バランスの取れた食事をとっている人ほど仕事や経済的満足度も高いことが分かっています。
朝起きたらまず水を1杯飲む。そして朝食はバナナは優秀な朝食になってくれるので、バナナや白米、ヨーグルトにハチミツを加えるなどもおススメです。
幸福度の低い人に共通する本質的な要素
幸福度の低い人は自己評価の低さが関係しています。自分を否定的に見てしまっているので、やりがいや目標も明確にできずに、やる気もダウンして負のループに入ってしまうのです。
こうなると義務感で毎日を過ごしてしまい、しんどさを和らげるためにスマホを見て気晴らしをしたり、自分の頭で考えて答えを探そうとせず、スマホで検索ばかりしてしまったり、ストレス解消のために甘いものを食べすぎるなど、幸福度が低い人の朝の習慣へと繋がってしまうのです。
・過去の失敗や、出来事で許せないことを毎日考えてしまう
・人と比べて羨ましく感じる、惨めになる
といった自覚がある方は自分に優しくない接し方をしています。
幸福度は誰かが何かをしてくれたから、何かを手に入れたから上がるものではなく、自分自身が自分に対してどのような接し方をしているのかが大切です。
まずは朝の習慣から、変えてみてはどうでしょうか?