教えてくれたのは……三村 浩章さん
合同会社サステア代表。滋賀県彦根市の美容室 hair make/COURを経営している。
これまで美容師として約12万人以上のお客様と向き合ってきた経験をもとに、さまざまな髪悩みに対応したアドバイスをおこなう。お客様のヘアスタイル、ライフスタイル、ダメージや髪質を考え、最適なシャンプー・トリートメントを選ぶ専門知識を持つ「シャンプーソムリエ」の資格を保有している。
髪のために夜寝る前にやっておきたい「3つのこと」
1.洗い流さないトリートメントオイルは「乾かす」こともポイント
夜に洗い流さないトリートメントオイルをつける場合は、洗髪後につけて時間をおくことで効果が高まります。髪を乾かす前につけ、少し時間をおいてからドライヤーで乾かすようにしましょう。
熱を加えることで反応し、髪に必要なケラチンやコラーゲンが定着するように作られています。また、ドライヤーの熱ダメージから髪を守ってくれる効果もあります。
トリートメント成分が入っていない整髪料としてのヘアオイルは、基本的には潤いやツヤ感を与えるものになります。この場合は、夜寝る前にはつけずに、朝だけにしたほうがよいでしょう。
2.しっかりと乾かす
髪を傷めないためにも、寝グセを防ぐためにも、しっかりと乾かすことが大切です。
寝ている間は、寝具によって髪がこすれます。特に、枕と接触する後頭部の髪はダメージを受けやすく、これはキューティクルが剥がれていることを意味します。
乾いていない=キューティクルが水分を含んで開いている状態です。キューティクルはウロコ状に重なっているため、摩擦によって引っかかりやすく、ダメージヘアの一因に。
そのため、ドライヤーを使ってしっかりと乾かし、キューティクルをぴたっと閉じるようにしましょう。これにより、枕で少々こすれても傷みにくくなります。
また、梅雨の時期は湿気が多く、髪に水分を含んだまま寝ると雑菌が繁殖しやすくなります。頭皮のニオイの原因にもつながるので、注意してくださいね。
3.髪が長い人は「上にあげる」か「まとめる」
寝ている間は、枕と頭皮に挟まれた髪が圧迫され、まるでアイロンかけているような状態になります。圧がかかることでヘアスタイルが崩れるため、ロングヘアの方は髪を持ち上げて寝ることが理想的です。
シュシュを使って、低い位置でツインテールにすることもおすすめです。細いヘアゴムを使うときつく締めつけられてしまいますが、シュシュなら力が均等に分散され、髪に跡がつきにくくなります。クセを最小限に抑えたい人は、ぜひ試してみてください。
毛先のクセを直したいときには「根元から」
いくら気をつけていても、起きたときに寝グセで毛先がハネていることもありますよね。
必死に毛先にヘアアイロンをあてているかもしれませんが、じつは髪の根元がぐちゃぐちゃになっていることでハネているので、毛先だけにあててもクセは直りにくいのです。
毛先がハネている部分を持ち上げて、根元に軽く水をつけてしっかりと乾かすと、不思議と毛先のハネが改善されます。ヘアアイロンで伸ばすときには、根元からおこなうと真っ直ぐになりますよ!