教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。著書に『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい』(KADOKAWA)がある。
運が逃げてしまう「3つのNG朝習慣」
朝は、素晴らしい一日を過ごすためのカギとなる重要な時間です。せっかく同じ時間を過ごすなら、運がよくなるように使いたいものですが、反対の使い方をしている人もいるのではないでしょうか。
今回は、運が逃げてしまう朝習慣を3つご紹介します。ふだんの自分の習慣を思い浮かべながらチェックしてみてくださいね。
1.ネガティブなことを考える
「今日は嫌な会議がある」「また今日も〇〇か……」と、朝からため息をついている人はいませんか? 私たちの脳は、考えることでその状況のイメージをつくり出します。
朝、自宅にいる間に嫌な会議について考えると、その状況をすでに味わってしまうことになるのです。
一日のスタートが不安やストレスでいっぱいになり、ポジティブな行動ができなくなるのは非常にもったいないこと。“ひとつ嫌なことを考えたら、ひとつ感謝できることを探す”習慣を身につけられると、ポジティブな思考へと変化を感じられるようになります。
たとえば、
- 「今日の会議が嫌だ」→「美味しいコーヒーが飲めることに感謝しよう」
- 「通勤ラッシュがつらい」→「健康のために少し歩いてみようかな」
このように、セットで考えてみると、自然とポジティブな思考に切り替える練習ができるでしょう。
2.朝食をとらない&健康的でない朝食をとる
朝食を抜くことは、肥満や高血圧のリスクを高めるだけでなく、ストレスを抱えやすくなることも研究で分かっています。脳がエネルギー不足になり、集中力の低下やイライラを引き起こす原因にもなるのです。
そして、健康的でない朝食も要注意。大量の砂糖が使用されている糖分の高い食事、栄養価の低い食事をとると、エネルギーが不足しパフォーマンスが下がります。
ハツラツと仕事をしている人と、パフォーマンスが低下している人とでは、どちらが運をつかめるのか、結果は明らかです。
朝食には、体内時計をリセットしてくれる役割があります。起きてから1時間以内に朝食をとると、体内時計がリセットされやすいのです。一日のパフォーマンスアップのためにも、朝食時間を大切にしましょう。
研究によると、食物繊維やビタミン、たんぱく質をバランスよく摂ることで、集中力と生産性を高めることも確認されています。
3.デジタルデバイスに依存する
朝からスマホやパソコンをチェックしてしまい、だらだらと見続けてしまう……なんてことはありませんか?
朝の最初の1時間はデジタルデバイスを避け、その代わりに読書や整理整頓に時間を使いましょう。デジタルデトックスはストレスを減らし、集中力を高める効果があります。
可能であれば、一日の予定を紙に書いてみてください。予定と優先順位を確認することで生産性がアップし、自己有能感が高まります。
これまでスマートフォンを見て、なんとなく過ごしていた10分を、“予定を立て直すための5分+机や棚を片づけるための5分”に変えてみてはいかがでしょうか。朝のこの10分を習慣化し、自信がついた私のクライアントもいらっしゃいます。清々しい気持ちになれる、おすすめの方法です。
朝時間の過ごし方で変わっていくチャンスをつかむ
運が逃げてしまう人の朝習慣は、自分で運を逃がす時間を過ごしているとも言えます。運は、自分でつかむことができるのです。
もし、無意識で習慣になっているものがあれば、改善してあげてくださいね。