教えてくれたのは……前田幸江さん
サチエ株式会社代表取締役。出版販売、ホームヘルパー、新聞配達、ケアマネージャー、工場勤務などさまざまな仕事を経て49歳で起業。児童福祉施設を立ち上げ、現在4事業所を運営。旅行とたべることが大好き。
『50歳を過ぎたら、ビジネスをやりなさい!~半径5mから始める、とことん楽しむ未来志向型ビジネス~』
著者:前田幸江
価格:1,650円(税込)
発行所:游藝舎
50代以降の人生を謳歌するための「6つのコツ」
49歳で知識も経験もない中で起業し、「半径5mから始める=自分にできることから始める」を大切に考え、数年で年商数億円にまで育て上げた前田さん。前回の記事では、50歳を過ぎてからビジネスを始めることの魅力について伺いました。
50代以降の人生を謳歌するためにはコツがあると前田さんは語ります。前田さんが日々、実践されているコツの一部をご紹介します。
1.受け入れる
運命も、人との付き合いも、年齢の変化も、すべてを受け入れることが、人生を楽にするコツです。「こうでなければならない」という思い込みをやめ、ありのままを受け入れることを意識してみましょう。
2.手放す
新しい仕事、新しい人間関係を得ていくときには、どこかで過去の成功や人間関係、財産などを手放す場面も出てくるかもしれません。何かを得るために何かを手放すことも必要です。後ろは振り返らず、やるべきことに専念すると、自分の可能性を広げてくれるパワーになります。
3.感謝する
私は今でも毎朝「今日も健康で目覚められたこと」に感謝をします。起業してからはとくに、「ありがとう」の言葉を意識的に伝えるようにしています。感謝の言葉は、日々の幸福感を高めてくれるものです。
4.ジャッジしない
人をジャッジしてしまうと、いろいろなことにイライラしてしまいがち。自分の心を穏やかにするためには、ジャッジは不要なことです。「ああ、そんな考え方もあるよね」と口に出したり心で思ったりしてみると、気持ちよく毎日を過ごせます。
5.押し付けない
年齢を重ねてくると自分の成功パターンがあるため、他人に自分の意見を押し付けてしまいがちです。他人を自分仕様に変えるのではなく、柔軟に対応しながら自分のあり方を見直すことこそが大切です。
6.余計な口を出さない
困っている人がいたら、親切心から何とかしてあげたいと思いがちですが、それが裏目に出てしまうこともあります。余計な口は出さず、見守る姿勢を持つことも、人を育てるために大事なことです。
残りの人生、「今を生きる」ことを大切にする
人生100年時代といわれる今、50代はまだ折り返し地点。最後の瞬間に「ああいい人生だった」と呟ける自分でありたいと、前田さん。あと何年あるかわからない残りの人生だからこそ、“今を生きる”ことを大切にしてほしいとおっしゃいます。
前田さん「50代になったとき、これまで以上に時間の大切さを実感するようになりました。ぜひ皆さんも、自分のやりたいことに挑戦することを大切にしてほしいです。『もう年だから』とあきらめず、これまで家族のために頑張ってきた分、自分のやりたいことに挑戦してみるのもいいと思うんです。
挑戦したからといって必ず成功しなければならないわけではなくて、挑戦してみて失敗してもアリかなって。それもまた自分の人生なので、やらない後悔よりも、『失敗しても好きなことやった』という経験のほうが、楽しく豊かに生きられるんじゃないかなと思っています。」
50代からの人生を充実させるためには、自分が本当にやりたいことを見つけること、自分らしく生きるための行動力を持つこと、そして失敗を恐れずに経験を積み重ねることが大切だと前田さんが教えてくれました。「私も何かにチャレンジしてみようかな」と思えるような、前向きな気持ちをそっと後押しするきっかけになりますように。