謎の凹みの正体は……?
結論から言うと、牛乳パックについている謎の凹みは、牛乳を見分けるための目印で、正式には「切欠き(きりかき)」と言います。
乳業界ではバリアフリーの工夫として知られており、パックに書かれている“種別”を見なくても牛乳であることを判別できます。
触っても認識できるため、視覚に障害がある方が牛乳を購入するときも役立ちます。牛乳パック特有のこのくぼみを指先で感じて、「これは牛乳だな」と分かるように作られているんです。
切欠きがあるのは「生乳100%」の牛乳のみ
スーパーで見かける「牛乳・乳製品」は、じつは商品によって種別が異なります。
【種別:牛乳】生乳100%の牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳
【種別:加工乳】低脂肪タイプの「スキムミルク入り」飲料、濃厚ミルク(乳脂肪を増やしたもの)
【種別:乳飲料】牛乳や乳製品に、砂糖・果汁・コーヒー・カルシウム・ビタミンなどを加えたもの(コーヒー牛乳など)
切欠きは、このうち「【種別:牛乳】生乳100%」だけにつけられています。
低脂肪乳や成分調整牛乳は、牛乳と同じ【種別:牛乳】の表示はありますが、生乳100%ではないため切欠きはありません。
全メーカーがつけているわけではない
「切欠き」は義務ではなく、あくまで“任意の表示”です。種類別が牛乳と書いてあっても、メーカーによっては切欠きがついてないものもあります。次に牛乳パックを手に取るときは、「切欠きは優しさが詰まっているんだな」と思いながら選んでみてください。