教えてくれたのは……勝丸 円覚さん
元警視庁外事課。本名不詳。
1990年代半ばに警視庁に入庁し、2000年代はじめから公安・外事分野で経験を積む。某国大使館への出向などを経て数年前に退職し、現在はセキュリティコンサルタントとして国内外で活動を行う。TBS系ドラマ『VIVANT』では公安監修を担当。

『スパイに学ぶ「あざとい」会話術 ビジネスに役立つ諜報員の言葉の魔法』
著者:勝丸 円覚
価格:1,540円(税込)
発行所:講談社
初対面の人との会話に悩んだときは
初めて会ったママ友や職場の人との会話を脳内でリプレイしながら、「あのとき、あんなこと言わなきゃよかった」「あの質問、ちょっと踏み込みすぎたかな?」と一人反省会が始まったり、モヤモヤが止まらなくなったりした経験はありませんか?
ママ友や同僚にいい印象を持ってほしいと思うのは自然なこと。そんなとき役立つのが、スパイが実践している“相手の懐に入る会話術”です。スパイ対策の第一線で活躍してきた元警視庁外事課の勝丸円覚さんは、どのような会話スキルを駆使していたのでしょうか?
初対面の相手に好印象を与える3ステップ
「初対面の相手は初動がすべて」と勝丸さんは著書『スパイに学ぶ「あざとい」会話術 ビジネスに役立つ諜報員の言葉の魔法』で述べています。スパイ対策の第一線で活躍し、テレビドラマ『VIVANT』では公安監修として作品に携わった勝丸さんが紹介している「初対面の相手に好印象を与える3ステップ」をシェアします。
《ステップ.1》会話のスタートは「雑談」から
初対面では、自分も相手もお互いのことを知りません。まずは相手の緊張感をほぐす軽い雑談から会話をスタートしましょう。雑談のネタは、前回の記事で紹介した以下の3つのポイントを参考にすると会話が広がりやすくなります。
- 身につけているものを話題のきっかけにする
- 名刺の情報から会話を広げる
- 目に入ったものを会話の糸口にする
《ステップ.2》「ミラーリング」で警戒心を解く
雑談をきっかけに話の糸口がつかめたら、次は相手の警戒心を解く「ミラーリング」をします。「ミラーリング」とは、相手のしぐさや表情をさりげなく真似して、相手に安心感を抱かせる心理学テクニックのこと。次の会話のように、「相手の言葉を繰り返す」やり方も有効です。
例)
「あの映画、とてもおもしろかったんですよね」
「あの映画、おもしろかったんですね。どこがおもしろかったですか」
《ステップ.3》「自己開示」で相手との距離を縮める
たとえば保護者会やビジネスの交流会であれば、「こういう場はちょっと緊張してドキドキします」と気持ちを伝えると、「じつは私も緊張しているんですよ」と相手も自己開示しやすくなります。自分の失敗談で相手を笑わせるのもいいでしょう。積極的に自分をさらけ出すと、親近感が増して、空気がやわらぎます。
相手の「安心感・共感欲求・自己開示欲求」を満たすことが大切
ひとつだけ気をつけたいのが、相手が負の反応を示していないかをよく観察することです。
- 視線が泳いでいる
- 押し黙った
- 腕を組む
これらは、警戒しているサインです。
また、
- 話が短くなる
- 沈黙が増える
- 貧乏ゆすりをしている
こんな様子のときは、話に興味がない、またはイライラしているときが多いとのこと。これらに当てはまるときは、話題を変えるか会話を終わらせるとよいそうです。勝丸さんが教えてくれた初対面の人との会話術を、ぜひ試してみてください。





