「あなたはどう思う?」がつらい子へ。“主体性を求められる時代”の親ができる3つのサポート

家族・人間関係

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2026.01.29

臨床心理士・公認心理師のyukoです。多様性が強調される昨今、自分の意見を持てることが良しとされる中で、「あなたはどう思う?」「みんなと違っていいんだよ」などの言葉を負担に感じる子も増えています。主体性を求められることに疲れている子を家庭ではどのように支えられるのかを考えてみましょう。

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みんなと同じでいい=自分の意見を持っていない?

小学5年生の娘。最近クラスで意見を求められると、言葉が詰まってしまうと言う。「どうしたい? どう思う? と言われるのが嫌。みんなと同じって言うと、“自分の考えはないの?”って思われそうだし」とのこと。一人一人の意見を大事にしようというクラスの方針があるようだけど、そんなに辛いのなら先生に相談した方がよいのかな? それとも、自分の意見をしっかり言えるように伝えたほうがよいのだろうか。

悩む子ども出典:stock.adobe.com

学校では「自分で考え、自分で選ぶこと」が良いこととして伝えられています。
今の子どもたちは、親世代のときよりも主体性を求められる時代を生きているんですね。

「あなたはどう思う?」「自分の意見を持とう」という言葉は、本来成長を促すものですが、高学年の子にとっては「何か言わなければ評価されない」というプレッシャーにもなります。

  • みんなと同じ意見=考えていない子
  • 迷っている=主体性がない
  • 黙っている=消極的

そんな“見えない採点”を、子どもはとても敏感に感じ取ります。
臨床の場では、「みんなと同じがいいっていう気持ちは否定されているように感じる」「全部自分で考えないといけないのがしんどい」という声をよく聞きます。

意見を求められるのを負担に感じている子、主体性の強要がしんどい子にはどのような関わりがあると支えになるのでしょうか。

”その子らしく”過ごすための3つのサポート

小学校高学年くらいの年頃の空気感は非常に難しいもの。
みんなと違うことをする・発言すると、浮いたり、「変わってる」と否定的に捉えられることもある一方、「私もそう思う」ばかりでは、”自分の意見がない”とみなされる。
子どもがそんな風潮に疲れていたら、家では”その子らしく”過ごせる環境を作れるとよいでしょう。

1.「考えを聞く」より先に「感じたこと」を受け止める

学校での出来事を聞いたとき、「あなたはどう思ったの?」と聞くのではなく「それ、緊張したんじゃない?」「気を使ったんだね」と気持ちを言葉にしてあげるのがよいでしょう。
意見を求められるのではなく、評価されない会話ができることが大きな安心になります。

話し合う子ども出典:stock.adobe.com

2.「同じでいる選択」も肯定する

「みんなと同じにした」「みんながこうするから」と聞いたとき、「もっと自分の意見を言ってもいいのに」と言いたくなることがありますよね。
ですが、「そうしたかったんだね」「ママもみんなと一緒がいいときあるよ」と受け止めてみてください。
同調は思考停止ではなく、立派な判断であると伝えることが、子どもの自尊心を守ることにつながります。

3.「今は練習中だもんね」と伝える

自分の意見をうまく言えなかったと悩む子に対しては、「まだうまくできなくて当然」「少しずつ覚えていけばいい」と、今の振る舞いを完成形として扱わないことも大切です。
主体性も、空気の読み方も、成長途中のスキル。
「ママも会社でうまく話せなかった」など、”完璧ではない姿”をぽろっと見せることで楽になる子もいます。

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みんな違っていい、みんなと同じでもいい。

学校や社会では、「自分で考え、自分で決める子」が理想像として語られがち。
もちろんその価値観自体は間違っていません。ただし、それが唯一の正解のように扱われると、子どもは息ができなくなってしまいます。

「みんな違っていい」は、「みんな違わなければならない」という意味ではありません。
同じでいたい日も、決めたくない日も、意見が浮かばない日もある。
その全部を含めて「あなたでいい」と伝えられる大人がそばにいること。
それが、今の時代を生きる子どもにとって、何よりの支えになります。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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