親子喧嘩のあとに“関係を修復するベストな距離感”

家族・人間関係

stock.adobe.com

2026.02.17

臨床心理士・公認心理師のyukoです。小学校高学年くらいになると、子どもに言い聞かせるだけではなく、対等にぶつかり合うような関係になってきますよね。喧嘩したあとの仲直り、修復の仕方は親子の癖があるもの。いくつかのパターンを知り、ケースバイケースで方法を変えていくのもひとつです。

広告

子どもと言い合いになってモヤモヤ

小学6年生の娘が「今日は友だちと帰りたい」と言った。「今日スイミングの振替あるから無理だよ」と伝えると、「いつも私の予定は聞いてくれないじゃん」と強い口調が返ってきた。「いつもって? そんな言い方しないで!」と声を荒げてしまい、空気は最悪に。「言い過ぎたな……でも間違ってはいないし」とモヤモヤ。

落ち込む女性出典:stock.adobe.com

小学校高学年になると、徐々に「子ども扱い」する口調が通用しなくなり、親子の会話はぐっと複雑になります。
言い返す、黙る、ふてくされる。
親もつい本気になり、「言い過ぎたかも」「でも間違ってはいないし……」とモヤモヤが残ること、ありませんか?

子どもの成長、親子の関係性にとって大切なのは、喧嘩そのものより“その後の空気”。
喧嘩のあと、どのように関係性を修復していくのがよいのでしょうか。
様々なパターンを知り、合った方法や新しい方法を見つけてみてください。

喧嘩のあと、どんなふうに収めている?

親子喧嘩はどこの家庭にもありますが、修復の仕方はそれぞれ。
他の家庭はどうしているのか気になったことはありませんか?
タイプ別に、メリットやデメリットを考えてみましょう。

何事もなかったように日常に戻るタイプ

喧嘩したあと、特に喧嘩の話題には触れず日常を再開するタイプ。
普通に「夕飯だよ」と声をかけたり、お風呂を促す、翌朝何事もなかったように起こすなど。

言葉での改まったやりとりが得意でない親子に多いパターンです。
気まずさが長引かない、何も言わなくても関係性が戻る安心感があるのがメリット。
一方、どちらかにモヤモヤが残ったり、”嫌な気持ちは流すもの”という認識がつくデメリットも。

教室の学生出典:stock.adobe.com

喧嘩は清算しなければいけないと感じている方は、なんとなく流していることから、モヤモヤが残ったら話してみる、などの対応に変えてもよいかもしれません。

きちんと謝るタイプ

口論したあとは、親の方から「さっきはごめんね」と謝ったり、話し合いを持ちかけるタイプ。
メリットとしては、謝って修復する関係性を学べる、親が感情調整の手助けをしてくれる存在と思える点。
一方、子ども側の課題(謝れない、自分から行動できない)を親が先に背負ってしまう、場を収めるための謝罪になるとモヤモヤが残る、などのデメリットも。

お互いに謝り、話し合いができると、丸く収まることも多いでしょう。
一方、親は”これが正解”と思っていても、子どもの本音は引き出せていない場合は他のアプローチも考えてよいかもしれません。
子どもから話しかけられるまで待つ、すぐに解決しようとしないなどの方法もひとつです。

物で距離を戻すタイプ

好きなおやつがテーブルに置いてある、帰宅後にさりげなくジュースを出す、コンビニで「これ食べる?」など、物が仲介になっている親子も意外と多いようです。

謝りあうことはないけど、”もう怒ってないのかな?”となりやすく、なんとなく空気感が和らぐのがメリット。
一方、気持ちのやり取りが育ちにくい、機嫌を取る・取られている関係性になるのがデメリット。

毎回、「なんとなく解決したからいっか」と終わるのではなく、大切なときは物を仲介にしたうえで言葉でもしっかり話し合えるとよいでしょう。

会話する親子出典:stock.adobe.com

用事を口実に話しかけるタイプ

「これ持ってって」「充電器見なかった?」「明日の準備した?」など、本題じゃない会話できっかけを作るタイプ。
高学年の子はこの遠回り修復が効きやすいようです。

自然に会話の糸口を作れたり、わざとらしくなくかしこまりすぎず、よい距離感に戻れるのがメリット。
一方、しっかり話し合わずに終わると”大事な話は避ける”と学んでしまう可能性も。

時間を置いたあとに振り返れるとバランスが取れるでしょう。

中学、高校と年齢が上がるにつれて、喧嘩のあと、どう修復していくかが親子関係のカギとなってきます。
大切なのは、衝突しないことではなく、衝突したあとに戻れる関係でいること。
いつものパターンだけでなく、その場に合う方法、年齢に合わせた対応を取り入れながら、仲直りしていけるといいですよね。

広告

著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

この記事をシェアする

気になるタグをチェック!

saitaとは
広告

人気記事ランキング

ランキングをもっと見る